妖怪が見えなくなってしまった最年少祓い屋少女＜夏目友人帳＞ (ページ1)

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最年少の祓い屋ページ1

「こい！！妖怪！！！」

一人の少女が森のなかを駆け回り、後ろにいる奇妙な物体に声をあらげる
やがて、広い場所に出て彼女は立ち止まり、勢いよく振り返った
そして、両の手を叩き何かを唱える
すると、目の前にいた奇妙な物体は彼女の足元に描かれている陣の中に引き込まれ、やがて消えた

「……っ、」

息をついて胸を撫で下ろす
すると、彼女に一人の青年が抱きついた
と言っても、その青年も妖怪である

「おい愛莉…。何だってこんな仕事を引き受けた。俺がやると言っただろう」

彼女の名前は遊馬愛莉最年少の祓い屋として裏社会では有名な人物
当時は中学生であった

そして愛莉に抱きついている彼は茜
もちろん本名ではない愛莉が付けた名前である
茜は天狗の妖怪であり、いつもは彼女と空中散歩をするのが趣味

愛莉「そう言わないでよ。いい加減、あなたたちを頼らずにいかなかきゃ！」

茜「……物好きな人間だ」

「愛莉ー！」

元気な声が足元で聞こえる
足元を見ると、陣に使った紙を持ってきてくれた小さな着物を着た妖怪、雪がいた

雪「雪は紙を持ってきたんだよ！忘れちゃいけないからね！」

愛莉「ありがとう、雪。そうだね、忘れちゃいけないよね」

「愛莉……、愛莉………、」

目の前にふわふわと浮いている大きな毛むくじゃらの体に仮面をつけている妖怪が声をかける
この妖怪の名は移牒

鳥人間の茜
小人の雪
毛むくじゃらの移牒
この三体を式に従え、愛莉は祓い屋をしている