第28話 男 ページ33
NJ「…魚様」
怒っている
何となくわかる
ホソクの部屋を出た瞬間に声をかけられた
多分待っていたんだろう
魚「なに？」
かまわず私は廊下を歩いて自室に向かう
…今は何となく、嫌味を言えるほど気が強くないあたし
NJ「鈴を返してください」
魚「なんで？」
NJ「…あの鈴は、俺達が初めてもらった贈り物。とっても大事なもの。それでさえ奪われてしまうと俺達は寂しい…。特に弟たちが」
魚「弟？」
階段を下りて自室の前まで来た
NJ「はい。ジョングク、テヒョン、ジミン…。年下の子達は俺にできた弟だ。…俺は別にどうなってもいいからこれ以上弟たちの心をいじめないでやってください」
魚「でも約束を破った」
睨んでやったけど、動じていない様子…
NJ「……では、魚様」
魚「なんだ」
偉そうにしやがって…
NJ「今地下牢でつながれてる彼らが、何をしゃべって約束を破ったのかご存じですか」
魚「知らないけど喋ったものは喋った。喋るなって言っ…」
NJ「ずっとあなたの名前を、呼んでいたんです」
はぁ…
NJ「…俺達が客に依存しているのは自分が一番よく分かっています」
魚「あぁそう」
あたしは自室に入った
後を追いかけて入ってきたナムジュンが少し乱暴にドアを閉める
その音にちょっとびっくりして振り返ると
早足であたしの方に詰め寄ってくる
NJ「こうして魚様と二人きりになるとどうしても触りたくてしょうがない」
魚「……っ…」
ドンドン詰め寄られて背中に壁がぶち当たった
逃げ場はない
NJ「あなたがどんなに厳しいお仕置きをしようとも、あなたがどんなに俺達の事を嫌おうとも…。俺達はあなたの名前を呼びます……初めて大事にしてくれたから。愛しているんですよ。あなたの事を…」
……これはあたしが反省するべきなのか…
狐たちは思った以上に…
そう、規則を守ろうとしすぎた…？
NJ「魚様、ご褒美をいただけますか？」
魚「…何が欲しい」
NJ「鈴と、地下牢の皆の解放。それと……」
やっぱりキスか
口元だけを出したナムジュンはあたしの手を取って…
魚「…そこでいいのか？」
NJ「えぇ」
訳が分からない…
手の平と手首にキスをしてきた
NJ「……鈴は？」
魚「あぁ…鈴ならここに……」
…ない
テーブルに置いてあったはずの鈴が………
第29話 女の死 JIN→←第27話 衝動、衝動、衝動、衝動、地獄 JIN
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唐辛子マン(プロフ) - りんごさん» コメントありがとう！！！！唐辛子も結構この作品好きになってきたかもしれない笑これからも待っていてくれ！！！！そして敬語なんて排除していけ！唐辛子に敬語使うなら赤ちゃんに敬語使った方がいい！！！！ (2020年5月29日 12時) (
レス) id: 6a687c873b (このIDを非表示/違反報告)
りんご - 唐辛子マンさん、いつもおもしろいもの読ましてくれてありがとうございます。ふぁんです。この作品が1番好きです。テテさん美味しいとこ持っていきますね...ムフフ。これからも楽しみにしてます！ (2020年5月29日 11時) (レス) id: a55cab64a7 (このIDを非表示/違反報告)
唐辛子マン(プロフ) - すいさん» ユンギさんホント好き…でもなぜかテテが最初にかましてしまった…書いてる唐辛子自身も戸惑っている（？） (2020年5月29日 11時) (レス) id: 6a687c873b (このIDを非表示/違反報告)
唐辛子マン(プロフ) - シエルさん» ありがとう！！！！初めて言われたよ… (2020年5月29日 11時) (レス) id: 6a687c873b (このIDを非表示/違反報告)
唐辛子マン(プロフ) - sports drinkさん» 最初との雰囲気差でちょっと詐欺してしまっている気分笑 (2020年5月29日 11時) (レス) id: 6a687c873b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：唐辛子マン
| 作成日時：2020年5月19日 0時
