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side BLACK
スマホが鳴る。
『もしもし？北斗？病院終わった？
何回も電話してるのに出ないから心配したじゃん』
樹の声だった。
今帰っていることを伝えると、申し訳なさそうに、ごめんと謝ってきた。
『今日は家に誰も行けそうにないんだ…
しっかりご飯食べて、薬飲んで寝ろよ。
なんかあったら連絡して。
俺とジェシーは新幹線で移動するから。
高地たちは飛行機かな、』
あれ、京本…どうしたんだろ？
俺とのロケだったのに…
ちょっと、不思議に思った自分がいる。
けど、休みだからって俺に費やす義務は皆にはないわけで。
｢大丈夫。
点滴してもらったらほんとに良くなったから｣
『明日は夜帰るから、お土産持っていくからね』
｢ふはっ、楽しみにしてる｣
少しニヤついた顔が浮かんで、どうせろくなこと考えてないんだろうと思い、笑いが込み上げた。
家に着いて、部屋着に着替えた俺は、よくベッドにたどり着いたな。
と思うほどフラフラしていた。
１回身体が楽になったからこそ、余計にダルい。
点滴の効果が切れ始めた。
夜ご飯の時間なんだけど、もちろん、食欲はわかない。
もう気付けば20時48分。
｢……って、…｣
分かってる。
夕飯をなにか食べて薬を飲まなければいけないのに、それをしてない(できてない)から。
お腹の痛みが戻ってきて。
｢はぁー、遠いっ｣
長い長い長い廊下をよろ着きながら歩く。
こんなとこでしゃがんでたまるかっ！
1歩1歩動かす度に痛むお腹。
夏独特の熱気が自分の体温をさらに上昇させる。
｢はぁ、はぁっ、はぁ…うっ、｣
便座に座ってたら気分も悪くなってきて、口を押さえる。
｢んー、っ、！はぁー、はぁ…｣
これはやばいぞ…
何も食べてないから吐くもんないし、吐けないけど、全然トイレから出られない。
ご飯どころじゃないわ。
｢っー、はぁ、はぁ、しんどっ｣
…………スマホ、ベッドに置いてきたって…
くる、しい……
やけに大きく響く自分の鼓動と上がった息遣い。
何とか廊下を歩いてるらしいけど、どっちが前だか後ろだか、上かしたかなんて分からないほど。
｢…、っ、はぁ、｣
やっとの思いで寝室のドアを開けると、
バタン、と膝を着いてしまった。
必死にゴミ箱を手繰り寄せ、
｢おえっ、はぁ、んっ。ｹﾞﾎｯｹﾞﾎｯ｣
胃液を吐いた。
震える手で、スマホを見る。
着信履歴は、樹。
その名前を見ると安心してしまって、スライドすると、俺は床に体をたたきつけられた。
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あーちゃん(プロフ) - Sakuさん» お楽しみいただけて何よりです〜こちらこそ、ありがとうございます！LOCKLOCK続編もお楽しみに〜 (2019年10月13日 23時) (
レス) id: fc9b1a9ec8 (このIDを非表示/違反報告)
Saku(プロフ) - BLACK読ませていただきました！最高でした！ありがとうございます またたまにある黒田先生との絡み楽しみにしてますね笑 これからも無理なく更新頑張ってください！ (2019年10月13日 17時) (レス) id: 6e7b6bb8a7 (このIDを非表示/違反報告)
あーちゃん(プロフ) - ななさん» ありがとうございます〜♪はい！是非ともパート3でも遊びに来てください！嬉しいですー！頑張ります(^^) (2019年10月12日 7時) (レス) id: fc9b1a9ec8 (このIDを非表示/違反報告)
なな(プロフ) - リクエスト書いていただきありがとうございました。辛くて切ない中にも、みんなの優しさやあたたかさを感じられてとても素敵なお話でした。移行先でもあーちゃんさんの小説を読めるのを楽しみにしております。 (2019年10月11日 22時) (レス) id: e1e336f268 (このIDを非表示/違反報告)
あーちゃん(プロフ) - くりさん» ありがとうございます〜！けっこう難しかったですが、私も楽しみながら書かせてもらいました！またお願いします〜 (2019年10月8日 6時) (レス) id: fc9b1a9ec8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あーちゃん
| 作成日時：2019年9月20日 12時
