４９ ページ49
.
どんな顔付きなのか知りたい。
ただ夢中になりすぎて唇に触れている事に気付かず。
ミホークさんは「構わない」と言ってくれたけど。
自分の行動が恥ずかしくなり、反省と後悔が襲う。
「すみませ…ぎゃッ？！」
再び落雷の音が鳴り、私は体をびくつかせた。
ミホーク「近くに落ちたな」
「光が見えないので…いきなり音が来るのは…心臓に悪いです…」
するとミホークさんは驚きの言葉を口にした。
ミホーク「俺と寝ればいい」
「え？」
ミホーク「１人で寝れるようには見えない」
「俺と寝ればいいと言うのは…一緒に寝ると言う事ですか…？」
ミホーク「それ以外にないだろ」
「一緒に…ベッドに…？」
ミホーク「ソファーの方がいいか？…どちらでも構わんが」
ベッドがいいとか。
ソファーがいいとか。
そう言う問題ではなくて。
「いや…私と寝ると窮屈じゃないですか…？」
ミホーク「小柄なお前と寝て窮屈になるほど俺のベッドは小さくない」
「そ、そうですか…」
ミホーク「この様子だと雨は止むどころか激しくなる。雷もな」
その言葉に「うぅ…」と声が漏れる。
目が見える状態で、尚且つ自分の世界なら問題ない。
苦手である事に変わりはないけど。
イヤホンして、音楽を聞いて、紛らわしたい。
叶わない願いである。
「私が自分の部屋で…寝れてない状況って…気になりますか…？」
自分が逆の立場だったらどう思うかを考えてみる。
友達が別の部屋にいて、もし雷に怯えて寝れないなら。
「私の部屋で一緒に寝よう」と言いそうな気がする。
ミホーク「あぁ…気になるな」
「私も逆の立場だったら気になると思って…」
ミホーク「そうか」
「だから…お言葉に甘えてもいいですか…？」
ミホーク「あぁ」
そう言うとミホークさんは杖を持っていない左手を優しく握った。
ミホーク「行くぞ」
「ふふっ…はい」
ミホーク「…やはり遠慮するか」
「ん？何て言ったんですか？」
雨の音がうるさくて聞こえない。
ミホーク「…独り言だ」
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 762人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
トモ(プロフ) - トリトンさん» キュンキュンをお届けできて嬉しいです！こちらこそありがとうございます！ (2月17日 19時) (
レス) id: a48d671f36 (このIDを非表示/違反報告)
トリトン - とってもキュンキュンしました！甘々なミホークをありがとうございます！！ (2月17日 3時) (レス) @page44 id: 861ce2f0e2 (このIDを非表示/違反報告)
トモ(プロフ) - よもぎ餅さん» ありがとうございます！更新頑張ります！ (2月8日 7時) (レス) id: a48d671f36 (このIDを非表示/違反報告)
よもぎ餅 - 更新楽しみにしてました！！頑張ってください‼︎ (2月8日 0時) (レス) id: 66243e415f (このIDを非表示/違反報告)
トモ(プロフ) - よっちゃんイカさん» お待たせしました！応援ありがとうございます！ (2月7日 9時) (レス) id: a48d671f36 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：トモ | 作成日時：2023年4月10日 1時
