【忍たま】夫婦とは支え合うもの【土井半助】 (ページ38)

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　半助side

乱太郎『きりちゃん…バイトをクビになるのが怖くて…』

しんべヱ『A先生が貰ってきたバイト代は渡すって…』

私はAがバイトをしている甘味屋に向かった。

Aはまだ忍術学園の外に出た事がないらしい。

それもあって山田先生は散歩の提案をしたのだろう。

外を歩いた事もないのに配膳のバイトなんて。

半助「論外だ！！」

　＊＊＊＊＊＊

順調にいっていたバイト。

あともう少しで終わりと言うところで男性客に絡まれてしまった。

「俺とどこかに遊びに行こうよ」

「すみません…私…結婚してるんです…」

「嘘でしょ？」

「嘘ではありません…」

「嘘じゃないなら名前を言ってごらんよ」

半助『なぜ土井半助の妻だと言わないんだっ…！』

「半助さんと言う方です…」

「今考えた名前だろ？」

「違いますっ…」

「ドクタケ城においで…可愛がってあげるから」

そう言うと男性は私の手首を掴んだ。

「離してっ…」

半助「私の妻に触らないで頂けますか」

「半助さんっ…」

男性の後ろから現れた半助さん。

私の手首を掴む男性の手を捻り上げた。

「お前は…忍術学園の…土井半助っ…」

半助「えぇ…そうですよ」

「まさか…本当だったのかっ…」

半助「嘘ではないとわかったのならお引き取り願いたい」

半助さんが手を離すと男性は慌てた様子で甘味屋を去った。

「半助さん…っ！」

何も言わずに半助さんは私を抱きしめた。

半助「手を掴まれて…怖かっただろう…」

「はい…でも…半助さんが来てくれて…嬉しかったです」

腕を離すと半助さんは膝に手を付き、私に目線を合わせた。

半助「私の名前を言ってくれて嬉しかった」

「私の旦那さんですから」

半助「旦那さんは照れるな…Aに怪我がなくて安心したよ」

「ふふっ」

半助「バイトに行ったと聞いて…どうにかなりそうだった」

「すみません…あの…きりちゃんを…怒らないで下さい」

半助「あぁ…怒らないよ。きり丸の為に…ありがとう…A」

「いえいえ」

半助「帰ろうか」

「はい」

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