従兄弟の方のキム

仲直り ページ11

「ジニ、ヒョン」


声の主を呼ぶ

僕の声は先ほどよりももっと弱々しく、泣きそうだった


「ソンル、あの」


もうひとつ、BTSの面々がかこう輪の中の集団

僕のチームメイト“だった”人たち

そのうちの1人が、僕に声をかける


「シュア」


グループの中でのなだめ役、保護者ポジションとしていつも支えてくれていたシュア


「ユウ、クア、ヒアン」



思わず

懐かしくって、名前を呼んだ

シュア、ユウ、クア、ヒアン、そしてマユル

5人でやっていくはずだった

アイドルとして、沢山のことを成し遂げたかった

成し遂げられるはずだった

もし成し遂げられなくても

離れても、仲良くしていくはずだった大切な人

ソンル、ともう一度呼ばれる

次はリーダーのヒアンから

泣けてきたじゃないか


「バカッ、ほんと、バカ」


今僕はすごくブサイクだと思う

涙で濡れた顔を気にせず、みんなのところへ駆ける

真ん中にいたヒアンに抱きついて、ヒアンと他の3人に抱きしめ返されながら素直じゃない言葉を発する

バカ、なんて言いたくない

バカなのは自分の方なのに

口から出るのはツンとしたわがままな僕

久しぶりだ、この感じ

また涙が滲んできた


「ごめん、ほんとにっ、ごめん」


聞き取れただろうか

泣くのをこらえるのに必死で、奥歯を噛み締めながら発した言葉を

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