第四話【決意】 ページ5
あの後、様子を見に来た引子に泣きながら抱き付かれ
そして、謝られ続けた。
最愛の娘が急に倒れた挙げ句三日間眠りっぱなしだったのだ
心配で、満足に寝てすらいなかったのだろう
目の下の隈がそれを物語っていた。
けれど、引子が泣いているのはそれだけが理由では無かった。
�犖沈���
この世界に置ける役八割の人間が持っている特殊能力または体質の事である。
そんな、全人類の殆どの人間が持っているものをしのぶは持っていなかった。
�猝妓沈���
それが今世のしのぶだ
先日、しのぶが前世を思い出す原因にもなった医者の一言がまさにこの事を表していた
だからこそしのぶは記憶を思い出す程の衝撃を受けたのだ
しのぶは頭を抱えた
この世界で個性が無いという事は異常者に近い
異常は忌み嫌われる
悲惨な運命を辿る者も多い
だからこそ、引子は謝っているのだ
悲しい現実を突き付けてごめんねと。
その上、しのぶは前世の記憶を持っている
つまり、しのぶは二重の意味で異常者になってしまったのだ
まさに二重苦である。
だが、しのぶにとってそれは差ほど問題でも絶望でも無かった
これ位なら前世で修羅場を何度も潜り抜けてきた自分ならどうとでもなる
しのぶを絶望させたのはこの世界にいる殆どの人間が【個性を持っている】という事だった。
似ているのだ
個性は……
鬼の使う異能
�犒豕棺儉瓩法帖�
家族を、姉を手にかけた鬼
前世の宿敵であり己が葬り続けできた鬼
最後の戦い姉の仇である鬼に敗れ……
そして、そいつが地獄に堕ちるのを見届けた
覚えている
あの怒りも、悲しみも、苦しみも、全て
忘れることなど出来ない。
そんな、鬼共が使っていた血鬼術
しのぶには、個性がそれに見えて仕方なかった
個性を見ただけで思い出す
あの心の底でふつふつと噴き上がる憤りを……
だからこそ、絶望した
これではまるで
(鬼が人間としで生きているみたいだわ…)
けれど、しのぶは知っていた
義母が、義父が自分に向けてくれる優しい笑みを……
この人達は鬼などでは無い
自分と同じ人間なのだ
悲しかったら泣き、嬉しかったら笑い、怒っていたら憤慨する。
そんな、自分と同じ人間なのだ
実子、養子、としてでは無く一人の娘として見てくれる
そんな、優しい人達なのだ。
義両親だけではない
この世界の多くの人達が支え合って生きている。
だからこそ、しのぶは思えたのだ
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ムツキ(プロフ) - めっちゃ面白いです！続き楽しみにしてます！！ (2022年12月14日 17時) (
レス) @page25 id: b50fa5a21f (このIDを非表示/違反報告)
ひな - 面白いです！！続きを待ってます^^* (2020年6月9日 2時) (レス) id: 1862683d0e (このIDを非表示/違反報告)
あーちゃる - 早く続きが読みたいです〜(´・ω・｀) (2020年4月13日 23時) (レス) id: 0104fff50a (このIDを非表示/違反報告)
呉羽(プロフ) - はい(≧▽≦) (2020年2月28日 4時) (レス) id: 14d7fd66da (このIDを非表示/違反報告)
Chess - ありがとうございます!とても嬉しいです!更新は今頭の中でこねくり回してるので待っていて下さい(；´Д｀)更新する気は滅茶苦茶あります!!落ち着いたら亀更新再開しますので気長に待っていただけたら幸いです！！！ (2020年2月27日 23時) (レス) id: 1b7412e958 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Chess | 作成日時：2019年8月13日 1時
