喧嘩するほど…４ ページ37
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時は前日に遡る。
爆豪の部屋で寛いでいたAが「ねえ、勝己君」と、雑誌を読んでいる爆豪の袖を引いた。
「私、来週からインターンなの」
「インターンだぁ？」
「うん」
雄英高校では事務所経営に関する勉強のため、実際に現場を体験する期間が設けられている。
「来週の月曜日から金曜日までなんだけれどね、九州に行ってきます」
「は？ 九州？」
都内のヒーロー事務所だと思っていた爆豪は、Aが告げた行き先を聞いて雑誌から顔を上げた。
「なんでそんな遠いんだよ」
「いやぁ、それがね……」
＊
その日の授業でインターン先を決定することになった。
有名どころもあれば名前も実績も知らない事務所もあったので、本当にピンからキリまで。
自由に選んで良いが定員があるらしく、各々の希望を聞けば当然と言っていいほど有名どころに偏った。
Aの希望であったベストジーニストの事務所も希望者が続出していた。
ジャンケンでも捌ききれない偏り方に、担任は厳選なるくじびきを提案した。
希望なんて関係ない。
文句を言わず、くじで引いた事務所に向かえ……と。
＊
「……で、引いた結果がホークスさんのところなんだよね」
「はぁ！？」
受け入れ先の中ににホークスの事務所も含まれており、Aは見事にそれを引き当ててしまった。
場所は遠いが、良い勉強になるだろうと概ね満足している。
「……やめろ」
「え？ 嫌だよ。っていうか無理だよ」
「だったら誰かと代われ。都内のヒーロー事務所にしろ」
「だから無理だって！ 私の話聞いてた？」
ホークスに敵対心を抱いている爆豪は、なにがなんでもAのインターンを阻止したいらしい。
「私は勉強しにいくの！」
「別にそこじゃなくても良いだろっ。わざわざ鳥野郎のところなんかにしなくても、」
「私は！！」
爆豪の強引な物言いにAは声を荒げた。
「──私は、目の前にあるチャンスを逃したりしない」
「ンだそりゃ！？ 俺に対する当て付けか！？」
「違……っ」
仮免許を取り損ねて、インターンの資格すら与えられなかった爆豪を揶揄して言った言葉では決してない。
己の意志を強調して伝えたかっただけなのに。
「話を……」
「あーーもーーウゼェッ！ 勝手にしろっ！！」
気を悪くした爆豪に部屋を追い出されてしまった。
以降、Aは話を聞いてもらえなかった怒りが収まらず、未だに爆豪に対してつんけんした態度をとっている。
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文月 - 初めまして。すごく素敵な作品でここまで一気に読んでしまいました！！絵もすごく好きです！！！ (2018年9月28日 11時) (
レス) id: 14f4662f66 (このIDを非表示/違反報告)
瑠嘉 - リクエスト答えていただきありがとうございます。 (2018年9月16日 15時) (レス) id: efb6f4c834 (このIDを非表示/違反報告)
∞Aria∞(プロフ) - 絵のかっちゃん好きすぎる…夢主可愛すぎる…サイコー…… (2018年8月31日 20時) (レス) id: 77272a15db (このIDを非表示/違反報告)
舞華 - ほんっとうに絵がお上手ですね！羨ましいです！ (2018年8月31日 0時) (レス) id: 388f25156a (このIDを非表示/違反報告)
瑠依(プロフ) - イラストが変わってるの凄く良いです！カーディガンのシチュも好きです！あとTwitterやってますか？ (2018年8月31日 0時) (レス) id: d76a55fa5e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：瑪瑙 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/personal.php?t=agate0320
作成日時：2018年8月10日 21時
