父親の話-緑谷出久- ページ17
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「でね、お父さんったら勝己君のこと随分気に入っちゃって。絶対反対されると思ったのになぁ」
「ふ、ふぅ〜ん……」
「まぁ、結果オーライってやつかな？」
「そう……だね」
緑谷出久はAの話を聞かされながら、当たり障りのない言葉で頷いていた。
＊＊＊＊
ヒーロー関係の書物なら、新聞から雑誌に至るまで豊富に取り揃えられている図書館に、緑谷が足を運んでいた時のこと。
先日発表されたヒーローランキングについての特集が載っている雑誌に手を伸ばすと、横から別の手が伸びてきた。
(……っ！)
あたってしまった手は女子生徒のもので、異性に対して免疫のない緑谷は思わず飛び退いた。
「あれ？ 緑谷君だ」
「え？ あ……Aさん！？」
同じ雑誌を手に取ろうとしたのは、経営科のトップであるAだった。
「緑谷君もこの雑誌読みたいの？」
「う、うん……。Aさんも？ あ、お父さんが載ってるもんね」
「え？ ん〜〜まぁ……ちょっと気になるっていうか」
Aは曖昧に返事をしながら、父親が表紙を飾っている雑誌に目を落とす。
「別にそこまで読みたいってわけじゃないから、緑谷君どうぞ」
と言って手にしていた雑誌を譲ってくれた。
偶然見かけたからちょっと覗いてみようと思っただけらしい。
「あ、ねえねえ。今から時間ある？ 私とお茶しない？」
「え！ い、いや……それはちょっと」
「忙しい？ 先週ね、お父さんとホークスさんと会ったんだけど……──」
「ちょっと待ってて。すぐこの雑誌を借りてくるから、詳しく聞かせて」
突然の誘いに戸惑い、今日は仮免補講に行っている爆豪の顔が浮かんで遠慮しようと思ったが、ヒーローの名前が出てきた途端、そんなことはどうでもよくなった。
緑谷は受付で貸し出し処理を終えて、Aと一緒に校内のカフェへ。
先日のヒーローランキングに関して、誰かと語り合いたいとうずうずしていた。
Aなら話を聞いてくれそうだし、何よりAの話が気になる。
カフェのテーブルに向かい合って座り、２人の間に雑誌を置いた。
AはＮＯ.２のホークスのページを広げ、じっくりと目を通していた。
「Aさん、ホークスのこと気になるの？」
「んー……なんかね、プロポーズされた」
「へぇ…………えぇ！？」
適当に相打ちを打った後にその言葉の意味を理解して、緑谷は驚きの声を上げた。
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文月 - 初めまして。すごく素敵な作品でここまで一気に読んでしまいました！！絵もすごく好きです！！！ (2018年9月28日 11時) (
レス) id: 14f4662f66 (このIDを非表示/違反報告)
瑠嘉 - リクエスト答えていただきありがとうございます。 (2018年9月16日 15時) (レス) id: efb6f4c834 (このIDを非表示/違反報告)
∞Aria∞(プロフ) - 絵のかっちゃん好きすぎる…夢主可愛すぎる…サイコー…… (2018年8月31日 20時) (レス) id: 77272a15db (このIDを非表示/違反報告)
舞華 - ほんっとうに絵がお上手ですね！羨ましいです！ (2018年8月31日 0時) (レス) id: 388f25156a (このIDを非表示/違反報告)
瑠依(プロフ) - イラストが変わってるの凄く良いです！カーディガンのシチュも好きです！あとTwitterやってますか？ (2018年8月31日 0時) (レス) id: d76a55fa5e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：瑪瑙 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/personal.php?t=agate0320
作成日時：2018年8月10日 21時
