愛することすら、許されない【爆豪勝己】 (ページ2)

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★★　君の居るところまでページ2

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　──漸く、漸くだ。

　漸く俺はこの時を迎えた。

《No.８！デビューを果たして二年！爆速で順位を上げてきた爆発ヒーロー、ダイナマイト！！》

　眩しいくらいのライトに照らされた壇上で、俺はヒーローらしからぬ笑みを浮かべた。この二年間、どんな順位であれ俺はここに立つためだけにヒーロー活動をやってきた。世界の平和？トップヒーロー？高額納税者ランキングに名を刻む？はッ、そんなもん、どうでも良いわ。

《ダイナマイト、コメントをお願いします》

　下位のやつらからコメントを集めていたＭＣが、マイクを持って俺の前にやってきた。そのマイクに向かって俺は言う。

「感謝するぜ」

　俺の事件解決数に貢献してくれた犯罪者さんたちよぉ。

　俺のセリフの裏にも気付かず、単純に順位へのお礼を述べたと思っている観客は俺に向かって歓声と拍手を送る。『クールな一言をいただきました！』と満足げに次へと移るＭＣ。

　クールだと？俺は今、最高に滾っている。

　これであいつに会いに行けるんだからな。

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