０３★★「単刀直入に言う」 ページ6
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クソデクから得た情報で、あの女の通っている高校が判明した。窓からその高校がある方向を見るが、このだだっ広い敷地からでは確認できるはずもなかった。
☆
「爆豪〜今からカラオケ行くんだけど、お前も一緒に行かねぇ？」
「行かねぇ」
教室を出ようとしたところで声をかけられ、振り返ることなく断る。俺の返事は想定内だったようで、引き止めようとする動きはなかった。
俺は雄英の隣に位置するという
(門を出て左の道をまっすぐ……)
電車に乗ろうとは思わなかった。電車賃が惜しいわけではない。あの女が歩いて来れた距離なのだから、俺も歩けるに決まっている。そう意味もなく張り合った。
ようやく星麗学園との境目が見えたという場所に、図書館らしき建物があった。
『図書館を出てから反対方向に歩いていたみたいでして、気づいたら雄英高校の前に……』
あの女が言っていた図書館だろう。こんなに分かりやすいのになぜ間違える。随分とでかい図書館を見上げ、俺はため息をついた。
「あら？」
聞き覚えのある声に心臓が跳ねた。まさかこんなにあっさりと会えるなんて思っていなかった。
「ごきげんよう」
その女は変わらず儚げに微笑んでいた。
☆
図書館──ではなく、同じ敷地内にある別館のカフェテリア。
会って早々、挨拶もなしに話があると言った俺を女はここに誘導した。別に用件さえ済ませれば立ち話で良かった。だと言うのに、またしても逆らうことなくホイホイとついて行ってしまった。
(クソ、まだ個性が残ってやがるのか……)
先を行く女は慣れた様子で席に着き、向かいに座るように勧めた。おしぼりを持ってきた店員に紅茶とコーラを注文し、それから少しの沈黙が続いた。
「……」
「……」
女は俺の言葉を待っているようだった。当然か。話があると言ったのは俺の方だ。
「──……単刀直入に言う。俺にかけた個性を解け」
「はい？」
女はぱちっと瞬きをして首を傾げた。その態度に苛立ちを覚えた俺は、とぼけるなと目つきを鋭くして睨みつけてやった。
「洗脳系だろ、てめぇの個性。舐めたマネしやがって」
「……ぇ、あ……あの」
言い淀む女は困ったように眉尻を下げた。
「
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作者名：瑪瑙
| 作成日時：2018年10月25日 0時
