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０１★★「──なんなんだ、この女は」 ページ1
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──なんなんだ、この女は。
爆豪勝己はテーブルを挟んだ向かいで、行儀よくティーカップに口をつける少女を胡乱な目つきで観察していた。
軽くウェーブのついた艶やかな黒髪が彼女の動きに合わせて揺れ動く。上品な柄のティーカップを音を立てずにソーサーに戻した少女は、両手を膝の上に乗せて居ずまいを正した。
「そういえば、自己紹介がまだでしたわね」
伏せられていた瞳が不意にこちらを見た。不躾に観察されていたにも関わらず、目が合った少女はふわりと微笑んだ。白く透き通るような肌に、淡く色づいた頬と控えめに口角をあげる唇。
その雰囲気はまるで深窓の令嬢のよう。
「初めまして……──いえ、お目にかかるのは二度目なので“改めまして”……でしょうか。
──……いや、彼女は正真正銘の“お嬢様”だった。
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作者名：瑪瑙
| 作成日時：2018年10月25日 0時
