誕生日とメダル２ ページ7
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「なんかあっさりくれた……」
「なんでだよ！！」
Aの手の中に収まっている２つの銅メダルを見て、爆豪は思わずつっこんだ。
＊＊＊＊
本当に勢いだけだった。
爆豪を部屋に放置してAはメダル集めの旅に出た。
冗談半分でメダルが欲しいと言うと飯田は──
『来年はさらに上を……いや、１位を目指す！ これよりももっと輝かしい成績を収めてみせる！ さあ、遠慮なく持っていきたまえ！！』
と熱く語り、常闇は──
『順位や結果にこだわりはない。精進を重ねるのみ。経営科のトップであるお前の手元にあるのも悪くない。持っていけ』
──と、惜しげも無くメダルを差し出した。
飯田にはビシッと、常闇には遠回しに断られると思っていたので、なんだか拍子抜けだ。
＊＊＊＊
「い、いいのかな……本当にもらっちゃって」
というか、戸惑いしか無い。
返しにいくべきじゃないか、なんてAはブツブツと呟いていた。
「いいんじゃねーの」
それを見ていた爆豪は鬱陶しいとでも言うように視線を寄越した。
「で、でも……」
「来年増やしてやるから、コレクションしとけ」
来年も１位になってやるという宣言。
その時はこの女の首にそのメダルをかけてやろうと思った。
納得のいかない褒章ではなく、実力で勝ち取ったものを。
「んー……もしかしたら、来年は焦凍が“金”かもね」
「あ？ ンだとクソ雪女っ」
せっかく気分良く次の体育祭のことを考えていたのに、茶々を入れられて気が削がれた。
その要因をベッドに押し倒すと、Aは楽しそうに爆豪を見上げた。
「もしかしたらだよ、もしかしたら」
「もしかしたらもねーわ」
「えー。もしかしたら、私が優勝するかもよ？ あ、ついでにもしかしたら──」
「あーもう黙れ！！ もしかしたらもしかしたらうるせーわっ！」
「そうだね、そろそろ私も『もしかしたら』がゲシュタルト崩壊してきた……」
自分から言い出したくせに。
肩をすくめて話を終わらせた女を見下ろす。
どこまでもマイペースな奴だ。
「ありがとう。期待してるね、金メダル」
穏やかに微笑むAは両腕を伸ばして爆豪の首に回した。
引き寄せられる力に逆らわず、焦点が合わないほど近くまで顔を落とせば、口元に吐息がかかる。
Aが目を閉じたのを合図に爆豪は唇を重ねた。
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パチ麻呂(プロフ) - 続編うれしいです、作者様もどうかお身体に気をつけてください！ゆっくりでもいいのでずっと待ってます(;_;) (2020年5月8日 0時) (
レス) id: 1f374d88ae (このIDを非表示/違反報告)
天音(プロフ) - 完結ですか？？この作品ものすごく好きだったので完結するのが悲しいです((泣)) (2020年3月5日 20時) (レス) id: 3aa825630d (このIDを非表示/違反報告)
鳳＊(プロフ) - えっ、、、イラスト美味すぎん、、、？作品内容もバリ良きだけど、イラスト書いている私からしてもこりゃ上手いわ……！ (2020年1月16日 17時) (レス) id: 63e109079e (このIDを非表示/違反報告)
紫陽花(プロフ) - お話は面白いし絵も素敵です。 (2019年10月24日 2時) (レス) id: 4b6f8d26fa (このIDを非表示/違反報告)
ツートップは神でしょ - すいません！轟さんバージョンの作品を見つけました！知らずに聞いてすいません・・・でもこのシリーズとっても大好きなのでこれからも頑張って下さい！！ (2019年5月8日 20時) (レス) id: 1be51e16a1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：瑪瑙
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/personal.php?t=agate0320
作成日時：2018年11月14日 22時
