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轟焦凍3 ページ33

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A組の寮内はもうすぐやってくる文化祭の話で持ち切りだった。
出し物として、演出の凝った生演奏とダンスをすることが決まり、完成度を高めるために日々精進している。





そんな中、焦凍は別のことで頭がいっぱいになっていた。


「熾雪、ちょっといいか?」
「ん? なぁに?」


A組の寮に遊びにきていた妹を手招く。
麗日たちと談笑していた熾雪は即座に反応して近寄ってきた。







「ちょっとキスしてくれねぇか?」
「いいよー」


顔を少し横に逸らして頬を差し出せば、熾雪は迷いなく唇を寄せた。
正面から迫ってくる動作はAの時と同じ。


しかし焦凍は微動だにすることなく、妹のキスを頬に受けた。


(やっぱ……違ぇな……)




相手が妹だからなんとも思わないのか。
それとも相手がAだったから──……









「──てンめーら何してやがる!! このクソ兄妹がっ!!」
「ひゃっ」


焦凍の思考は爆豪の怒声と熾雪の小さな悲鳴に掻き消された。



目の前が明るくなる。
顔を上げると、爆豪が熾雪の襟を掴んで引き離していた。
その後ろにはぽかんと口を開けているクラスメイトたち。




以前にも見たことのある光景だ。
ただ、その時と違うのは……、



「オイ、半分野郎。今のはどういうつもりだ?」



轟を鋭く睨みつけ、片手に不発気味の個性を発動させて威嚇する爆豪がいた。
熾雪が「だめだよ、勝己君」とその手を握る。


さすがの爆豪も恋人に傷をつけることはできないようで、渋々と爆破を収めた。





「わからねぇ……」
「あ?」
「熾雪相手だと、別になんとも思わねぇのにな……」



爆豪は何をわけの分からんことを……と言いたげに見下ろす。
名前を挙げられた熾雪は「ふふ……」と笑っていた。





「焦凍にも恋の予感かな?」




楽しそうに呟く妹は、握り込んだ爆豪の手に頬をすり寄せていた。






「──チッ。来い」
「え? どこにいくの?」
「ンなの決まってんだろ」



爆豪は握っていた熾雪の手を引いて、男子寮のエレベータへと向かった。


付き合いはじめた当初は人前で手を握ることもしなかったが、最近では随分と恋人らしい振る舞いをするようになっている。



その後ろ姿を焦凍はただ見つめていた。












「なぁアレ……、今からよろしくないことをするんじゃ……──ぎゃっ」


峰田が目に血管を浮かべて思い描いた邪推は、蛙吹の舌によって成敗された。


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設定キーワード:ヒロアカ , 僕のヒーローアカデミア , 轟焦凍   
作品ジャンル:アニメ
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ヨシ - 爆豪の方も、こちらの話も、好きです!更新頑張ってください! (12月5日 21時) (レス) id: 26236bbcfc (このIDを非表示/違反報告)
りんごあめ(プロフ) - 私癒月ちゃんの方が好きかもです。 是非続編希望します。この作品が、シリーズの中で一番好きです! (11月11日 0時) (レス) id: 949b3c86b7 (このIDを非表示/違反報告)
シャララデルモ - 完結おめでとうございますッス!絵がとても上手いんですね!羨ましいッス!新作も期待してますッス! (2018年8月9日 23時) (レス) id: ae0a67348a (このIDを非表示/違反報告)
秋葉 - 完結おめでとうございます!でも願わくば続編を希望します…!とてもおもしかったです!! (2018年8月9日 20時) (レス) id: 7efc50ba9d (このIDを非表示/違反報告)
まめこ - 完結おめでとうございます!イラスト可愛い!頑張ってください! (2018年8月9日 19時) (レス) id: c944c1b12f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:瑪瑙 | 作成日時:2018年7月21日 1時

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