失念していた ページ31
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Aのクラスの喫茶メニューは、ランチラッシュ監修と謳い文句を出す予定だ。
初めはランチラッシュに調理をお願いしようとしていたのだが、それではクラスの出し物にならないと先生に却下された。
先生の言うことにも一理あるので、彼が監修したメニューを自分たちで作れるようレクチャーを頼んだ。
メニュー担当係がアドバイスをもらいながら考案し、それをランチラッシュが手を加えるというもの。
コストや手間を抑えているが、味や見た目のクオリティーのレベルは落とさない。
彼なりのこだわりを伝授してくれた。
本日はそれを実習形式でレクチャーしてくれる。
数日前から開催されているが、Aは謹慎をくらっていたのでこれが初めてだった。
グループごとに分かれて、マニュアルを読みながら指示に従って手を動かす。
そこでふと疑問が湧いた。
「ねぇ、当日って料理はどこでするの？」
「あ、轟さんにはまだ言ってなかったね。この家庭科室だよ。できあがった料理はテレポートで私たちの教室に運んでもらうの」
「なるほど」
ちなみに注文はテレパシーで飛ばすらしい。
便利な個性の持ち主が揃っているからこその連係プレーだ。
「飲み物系は教室で用意するつもりだから。万が一お湯の沸騰が間に合わなくなったらよろしくね」
「了解」
冷やす・熱するはAの得意分野だ。
頼りにされているのは嬉しい。
机に並んで授業を受けることがほとんどなので、こうやって雑談しながらの作業は楽しく感じる。
少しずつ距離が縮まってきた今だからこそ、言えるのだろうが。
＊＊＊＊
全ての片付けを終えて家庭科室を出た。
寮に戻るために廊下を歩き出すと、ふいに手首を掴まれた。
忘れ物でもしたのだろうか。
掴まれた手の感触に違和感を覚えて見下ろすと、その手にはぐるぐると手のひらを覆うように包帯が巻かれていた。
「！」
反射的に見上げれば、赤い２つの目がAを見下ろしていた。
「あ……、ぅ……なんで」
ランチラッシュのお墨付きをもらい、浮かれていたAはすっかり失念していた。
この場所が文化祭で使用する講堂への通り道だということ。
その講堂でＡ組がバンド練習しているということも。
当然のことながら、連日この教室でAのクラスが講義をしていることを知っていた。
爆豪は教室のすぐそばで待ち伏せしていたのだった──……
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華 - 作者さまが、書かれている小説はとても面白くキュンキュンさせてもらってます！イラストも完璧で！ところで、雪と炎のシンフォニー6のパスワード教えてもらえないでしょうか？？ (2018年8月24日 17時) (
レス) id: 8f943258c6 (このIDを非表示/違反報告)
蘭羅(プロフ) - いつも読ませていただいてます。作者さまが書いてくださってる爆豪くんがほんとに私の理想通りでキュンキュンが止まりません！(>_<)イラストも素敵です！これからも作品を楽しみにしています(^-^) (2018年8月13日 1時) (レス) id: 8f11b721e2 (このIDを非表示/違反報告)
瑠嘉#雅 - 続編楽しみにしてます。いつ投稿できそうですか？ (2018年8月9日 23時) (レス) id: bd7f78cad2 (このIDを非表示/違反報告)
四宮 - 回答して下さりありがとうございます！プロヒーロー編の先行公開も読ませていただきました！すっごく面白かったです！楽しみに待ってますね！ (2018年8月6日 23時) (レス) id: deef7ae511 (このIDを非表示/違反報告)
四宮 - いつも楽しく読ませていただいてます！あの、質問なんですけど、その6のプロヒーロー編って、書いていただけるんですよね？気になっちゃって笑すみません… (2018年8月6日 13時) (レス) id: 329a268fec (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：瑪瑙 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/personal.php?t=agate0320
作成日時：2018年7月7日 21時
