爆豪勝己の焦燥 ページ46
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トイレに行ったAを爆豪は汗をかきながら待っていた。
それは暑さが原因なのか、それともこの状況によるものなのか。
爆豪とは相対的に涼しい顔をしている轟が口を開いた。
「そういや、お前はまだAの彼氏なのか？」
「ったりめーだろオラッ！！ ってかなんだその言い回し！ 流行ってんのか！？」
抑えていたイライラが爆発したかのように怒鳴りつける。
浮気した時点で彼氏じゃなくなるというAの言葉を思い出して、珍しく焦っていた。
爆豪の怒鳴り声に通行人が跳び上がる中、轟は首を傾げていた。
「流行ってるって……何がだ？」
「あーもういいわ、クソっ！ 兄妹揃って同じ言い方しやがって……」
最後の呟きの意味を理解した轟は「そうか……」と嬉しそうな表情を浮かべた。
(シスコン野郎が……)
Aのブラコンは異常だが、こっちもこっちでシスコン気味なので、普通の兄妹以上の過剰なスキンシップを受け入れている。
キスの真似事をしていたと切島から聞いた時は、本気でキレそうになった。
しばらくして、向かいのデパートから２人が姿を現した。
歩行者信号が青に変わるのを待つ間、Aはこちらに向かって手を振っていた。
「爆豪、Aが手ぇ振ってるぞ」
「……てめーにだろーが」
なんて言ったが、Aの目は自分に注がれているように見える。
戸惑いながらも手を浮かせかけたその時――
「私の鞄が……っ！ 誰かっ！！」
「あ？」
遠くの方から聞こえた女性の声。
助け起こされている彼女の視線の先には、見るからに怪しい風貌の男がいた。
ナイフを持って通行人の間を走り抜けている。
その男が走る先には────Aがいた。
「っ、Aっ！！」
「待て、爆豪」
「────……っ、」
爆破で道路を飛び越えようと構えた直後、轟によって阻まれた。
「落ち着け爆豪、ここは学校じゃねーんだ。目立つような個性の使用は──」
「ンなこと言ってられっか！！ アイツが危ねぇ……っ」
しかし個性を使おうにも、掴まれた右手から全身にかけて急激に冷やされる感覚で体が上手く動かせない。
辛うじて動かせる左手で拳を作り、轟の顔面目がけて殴り掛かったが、難なく受け止められてしまった。
「Aなら大丈夫だ。見ろ」
「あ゛あ？ 何を…………────は？」
視線で促された先を見ると、Aを襲おうとした男がナイフを構えたポーズで氷に閉じ込められていた。
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来冠菜(プロフ) - 完結おめでとうございます！お互い片思いだと思ってるかっちゃんと妹ちゃんが可愛いです番外編もひたすら可愛いですんんん！！！更新頑張ってください！！ (2018年6月14日 20時) (
レス) id: 1227e26ad4 (このIDを非表示/違反報告)
くろしば - パスワードはつけないでー!という意見に賛成!少しでも多く先生の作品を見たいのでおねがいします!! (2018年6月11日 21時) (レス) id: f11d3744b8 (このIDを非表示/違反報告)
紅葉(プロフ) - おぉ、同じ名前の人が……あ、そうそう…今回もまたまた面白いです！頑張って下さい！！！！ (2018年6月10日 21時) (レス) id: cfdb26c000 (このIDを非表示/違反報告)
サヤカ - パスワードつけないでください〜〜 (2018年6月10日 19時) (レス) id: bdf11d6919 (このIDを非表示/違反報告)
紅葉(プロフ) - え！パスワードはつけないでください！見れなくなっちゃう！！_:(´ﾛ`」 ∠):_ (2018年6月9日 20時) (レス) id: 7ac5223945 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：瑪瑙 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/personal.php?t=agate0320
作成日時：2018年6月7日 21時
