死にたくないので足掻きます。４【キミガシネ】

１８８話「メインゲーム２−３」 ページ42

重い空気が場を支配している。
誰も話し出せずにいる中......シンさんが一番最初に発言をした。


ソ「...みんな、黙ってても時が過ぎるだけだよ。
せめて自分たちの手で運命を決めようよ。ね？
...大丈夫、一度は通った道じゃないか。」


Ｑ「全然違うぜよ...あの時と今じゃ...！
オレ達はもう仲間だ！！関わった時間が段違いじゃねえか...！！」


『...仲間とか時間とかで選ばない方が酷ですよね？
嫌でも...私達はこの中から最低でも２人を犠牲にするんですから...。』


ケ「そうだね...覚悟を決めよう。
初めてのメインゲームでそう言ったのはＱタロウでしょ。」


Ｑ「......チクショオォ...！！」


悔しい気持ちは分かるけど...覚悟は決めなくては...いけない。


ガ「皆様、今回はカードの絵柄をルールブックに載せました。
１度目のメインゲームのように絵柄の知識で判断することは出来ないので、ご注意を。
それでは皆様、残酷で濃密な時間を存分にお過ごしください。」


ガシューは、その言葉を告げると静かに椅子に腰掛けた。
それと同時に...砂時計の砂がサラサラと上り始める。


ケ「まずは４人の候補者を出すために話し合おう...。
生き残るべきは誰なのか...死んでいいのは誰なのか...。」


『......そうですね。
皆さんも、準備は大丈夫ですか？』


皆、顔色は良くない。
でも、このまま黙っている訳にはいかないのを分かっているから...首を縦に振る。


ケ「オーケーだ。覚悟は決まったようだね。」


ア「フン...篠木敬二...貴様バカだな？
今回は最初のメインゲームと違って、カード交換が何度も行われたのを忘れたのか？
くだらない疑心暗鬼は必要ない。
身代と鍵番の所持者は推理できるハズだ。」


『......アリスさん。
死ぬ確率が高い身代や賢者が正直に名乗り出ると思いますか？
平民だって最後の候補者になったら素直に役職を言いにくいのに...。
せめて候補者が決まってから名乗るべきです。』


ソ「そっか...候補者にならなかった人達は正直に話せるからね。」


ケ「そうだね。
それに、もし今全員のカードが判明したとして...投票するのは...きっと地獄だよ...。」


アリスさんは顔を歪ませた。


ケ「単純な死のなすりつけ合い...さ。
『アイツが死ぬべき』『コイツが死ぬべき』ってね...。
絆なんて跡形もなくなるほどに残酷だ。」


素直に自分が死ぬなんて言う人は...いる訳がないからね...。

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