＃ ページ7
◎おおくらさん
「晴人！！」
『なにー？大倉さん。』
収録終わり、そそくさと楽屋を後にする晴人を急いで追いかけた。
『なによ。急いでるねん。』
「いや、ちょっと、あの…」
『なに？』
「大丈夫、かな？って思って。」
『え？…なにが？』
「手、震えてたし。最近仕事終わったらすぐ帰ってまうし。しんどくないかなって思って。」
俺の言葉を聞き、一瞬困った顔をした晴人。
でもそれはほんの一瞬で、すぐにいつもの笑顔に戻った。
『あぁ、ちょっと今日寝不足やねん。それでやと思う。大丈夫やで？』
いつまでも虚勢をはる晴人。
彼が当時、心療内科に通っていたことなど、
俺らはもちろんのこと、
マネージャーですら気付くことが出来なかった。
薬の副作用からくる手の震えを押さえ込むようにして、仕事に没頭する晴人。
誰も、彼が苦しんでいることなど微塵も分からなかった。
この年の大晦日、
晴人は薬の多量摂取により意識を失い、救急車で搬送された。
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donco(プロフ) - SEIさん» コメントありがとうございます。楽しみにしていただけて嬉しいです〜！ (2021年1月30日 17時) (
レス) id: 29bbb7c934 (このIDを非表示/違反報告)
SEI(プロフ) - 更新お疲れ様です！とても読み応えのあるストーリーで、お気に入り登録しました！無理のないペースで、更新楽しみにしていますね！ (2021年1月26日 15時) (レス) id: fb017ffbce (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さざ波 | 作成日時：2021年1月23日 1時
