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◎まるやまさん
2007年3月。晴人・18歳。
「あの、すんません。ちょっとここで降ろしてもらっていいですか？」
「あれ？丸山くんどうしたの？」
「ちょっと今日、寄るところあって。すんません。お先に失礼します〜」
まだまだ駆け出しだった頃の俺ら。
珍しく仕事終わりに事務所の車に乗せていただいていた途中、俺はどうしても寄るところがあって途中で降ろしてもらった。
3月5日。
何回も確認した彼の高校のホームページ。
たしか今日やったはずや。
数分歩いてたどり着いた先は小さな花屋。
彼に似合う白い花を基調として、花束を作ってもらった。
「お客さん、誰かにプレゼントですか？」
「はい。可愛い弟が、今日卒業式なんです。」
「へぇ〜そうなんですね！おめでとうございます。」
最後に綺麗にラッピングしてもらい、潰さないようにそおっと持つ。
15分ほど歩くと、彼が3年間通った学び舎が見えてきた。
関ジャニ∞の新メンバーになって、良くも悪くも注目を浴びていた晴人。
せっかく入学した高校でも、修学旅行どころか運動会、球技大会、人目につきそうな行事にはマスコミが張り付き、一切参加できなかったという。
卒業式だけは、どうにか参加させてやりたい。
その思いが念願叶って今日を迎えた。
晴人はたぶん裏門から出てくるはず。
そう思った俺は裏門にまわり木陰で彼を待つ。
そろそろ時間なんやけどな。
「おっ、きたきた。」
そのとき、ちょうど裏門に先生に付き添われた晴人がやってきた。友だちも数名駆け寄ってくる。
『えっ、丸山くん！？何してんの！？』
俺が来ることなど知る由もない晴人は、びっくりして固まっている。
ふふっ、作戦成功、かな？
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donco(プロフ) - SEIさん» コメントありがとうございます。楽しみにしていただけて嬉しいです〜！ (2021年1月30日 17時) (
レス) id: 29bbb7c934 (このIDを非表示/違反報告)
SEI(プロフ) - 更新お疲れ様です！とても読み応えのあるストーリーで、お気に入り登録しました！無理のないペースで、更新楽しみにしていますね！ (2021年1月26日 15時) (レス) id: fb017ffbce (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さざ波 | 作成日時：2021年1月23日 1時
