友達以上恋人未満

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｢はあ疲れた、｣


全力で走って掴み取った1位。

終わる頃には体力は1ミリも残ってなくて久々にこんな走ったなあ〜って自分を褒める。


｢A！おつかれ！｣

｢Aめっちゃかっこよかったよ！｣


観客席にいるしょうまとしょうまの彼女の美里(みり)。

話す気力は無いのでガッツポーズを返してみた。


｢次は男子のターン！生徒会副会長の一位で始まった緑ブロックが一番最初にバトンをパスします！1年5組の学級委員檜山光成！とてつもなく速いペースで2位との差を広げます！｣


放送部のアナウンスで一気に檜山くんに視線が集まる。

てかなんで生徒会副会長とか言うのさ、目立つじゃん誰か知らないけど


｢先頭を走っている緑ブロック！2位と大きな差をつけて2番手にパスです！｣


そうたがんばれ、

出だしでそうたがつまづいてしまった。コケるとまではいかなかったけど赤ブロックに追いつかれる。

そのまま赤ブロックと2位争いをしてアンカーのふかだにパス。


｢きゃー！！！！｣


イケメンだし、運動ができてサッカー部の次期エース候補のふかだに大きな歓声。

そのまま1位でゴールテープを切った。

さっきよりさらに大きな歓声が聞こえる。

ふかだも走り終わった人のレーンに並んで結果発表と退場。


｢A〜｣

｢ふかだ、｣

｢どう？俺かっこよかったっしょ？｣

｢うん、めっちゃ｣

｢なに素直だと調子狂うからやめて(笑)｣

｢ふかだぁー！！！！｣

｢わーうっちー重いって(笑)｣

｢おれつまづいてごめん！｣

｢結果1位だし全然いいよ(笑)｣

｢ふかだぁー、、、(泣)｣

｢え、ちょなんでうっちー泣いてんの？！(笑)｣

｢ふふ、そうたもかっこよかったよ？｣

｢っほんと？！？！｣

｢うんほんと(笑)｣

｢Aだいすき！｣

｢ちょ、勘弁して(笑)｣

｢うっちーAしんじゃうから(笑)｣


そんな茶番を繰り返して順序良く体育祭は進んでいった

そろそろ中盤に当たる時、わくとふかだが出る借人競走が始まる。


｢Aハチマキ｣

｢あーはい、わくのもちょーだい｣

｢ん、さんきゅ｣

｢がんばってねわく｣

｢A俺の応援もしてー｣

｢ふかだもわくも頑張れ、1位でゴールして｣

｢どっちかは2位になるけどな(笑)｣

｢あそっか、｣

｢Aばかやん(笑)｣

｢うるさい早く行って！｣

｢行くぞ深田。A応援しろよな〜｣

｢当たり前じゃん｣

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