【男主】無気力少年の受難。【僕のヒーローアカデミア】 (ページ9)

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6話ページ9

列はゾロゾロと進んでいき、50ｍ走が終わったところでやっと周りの声が聞こえるくらいには落ち着いた。

それでもやっぱり後悔は止まらない。

モヤモヤとしたまま握力測定へと向かう。

『なんで雄英に入ったんだ...もう...。』

｢えっと、大丈夫？｣

そう言って声をかけてくれたのは結局自己紹介を聞けてなかったもじゃもじゃくんと一緒にいた女子。

『...大丈夫.....じゃないかも。めんどくさい...やだ...無理...。』

僕のジメジメオーラに苛立っているのか爆豪くんの眉間にシワが増えていっているが無視。めんどくさいものはめんどくさいのだ。

｢せやけど！ここで頑張らんと除籍されるんやから！頑張ってこ！｣

励ましてくれている女子には悪いのだが僕は今雄英に入ったのを後悔しているんだ。

『...除籍.....。多分僕されると思う.....。』

｢ええっ！！？｣

はは、そうだよな。ビックリするよね。

『.....あぁ、そうだ、僕の名前言ってないよね、僕は夜多A。もしかしたら今日でお別れかもしれないけどよろしく...。』

なんだかこの話をしていると僕の事がますます嫌いになりそうなので話題を変えておく。

｢あ、そっか！僕は緑谷出久！よろしくね！｣

｢私は麗日お茶子！これから3年間！よろしく！｣

麗日さんは僕と三年間よろしくするつもりみたいだ。眩しいなぁ、その笑顔。

『...もう始まるみたいだよ？麗日さんとか順番早いんじゃないの？』

｢うわっ！もう！？行こうデクくん！じゃあ夜多くんまた後で～！｣

｢う、うん！？｣

麗日さんも緑谷くんも、必死になってるのに、僕は.....。

いや、比較するのはやめよう。僕が嫌になるだけだ。