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#678 ページ3

翔side

近くの有料駐車場に車を停めた。

そこから歩いて数分。

…真っ暗。

家の灯りはひとつもついていない。

ピンポーン

軽快なインターホンの音が響くけど…反応なし。

智「仕方ないね。」

預かっていた合鍵で開けさせてもらう。


ガチャッ…

智「Aー?」

リビングの真ん中に小さな光。

スマホの画面の光だ…

照明のボタンを押して部屋を明るくした。

翔智「……ッ、」

まただ…

また…Aの手首はあの色に染まっていた。

それに止血はしていないみたい。血が固まってる。

智「こんな暗い所にいたら目悪くなっちゃうでしょ?」

A「……」

何回も見てきたこの瞳…

壊れた人形みたいな何も映さないこの…

智「血着いちゃってるね…綺麗にしようか。ちょっと待ってて。」

大野さんがAから離れた時に見えたAの頬を伝う一筋の涙。

俺は思わずAの元に駆け寄った。

翔「今日はここに泊まる?」

A「……」

翔「ん?Aが決めていいんだよ?無理に連れて帰ったりなんかしないから。」

それでも何も反応を示さないから手帳を1枚破った紙切れに『泊まる』『泊まらない』と2つの選択肢を書いた。

本当は自閉症の子どもとかにやる方法だけど今は何も話してくれないだろうから。

それをAに見せると『泊まらない』の方にそっと手を伸ばした。

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rabbit - 2つに分かれてしまってすみません! (2019年5月18日 23時) (レス) id: 3f2f3af7cf (このIDを非表示/違反報告)
rabbit - 蒼紗仁真さんは毎日のように更新してくださっていて、毎日この作品を読むことが楽しみです!これからも無理をせず、お話を書いてください。応援してます! (2019年5月18日 23時) (レス) id: 3f2f3af7cf (このIDを非表示/違反報告)
rabbit - 移行おめでとうございます!随分前からこの作品を読ませていただいておりますが中々コメントができませんでした。ごめんなさい。 (2019年5月18日 23時) (レス) id: 3f2f3af7cf (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:蒼紗仁真 | 作成日時:2019年5月17日 22時

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