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＃６３１ ページ6
雅紀side
翔ちゃんの姿が見えた途端、堰を切ったように泣き出したA。
何度も『ごめんなさい』を繰り返している。
やっと聞けた言葉が謝罪の言葉なんて…
翔「薬、飲んだの？」
A「んっ…んっ…」
翔「残ってるやつ出して？」
A「んーんっ…」
残ってる薬剤を出したくないわけじゃない。
…もう手元に残ってないんだろう。
翔「全部飲んだの？…箱とかレシート捨ててなかったら見せて。」
Aはカバンから薬の空箱とぐしゃぐしゃになったレシートを出した。
何度も捨てようか躊躇ってたのかも。
広げたレシートは印刷が擦れている。
翔「カルテに書かなきゃいけないから少しの間預かるね。」
さてと…と翔ちゃんはAから身体を離してパイプ椅子に腰掛けた。
Aの表情がどんどん強ばっていく。
翔ちゃん、怒るのはなしって約束だよ？
翔「…死のうとした？」
A「わかんない……」
決して怒っているトーンではないけど、その瞳には確かに怒りの感情がある。
…でもこれはAに対する怒りじゃないとすぐに分かった。
翔ちゃんも俺らと同じ感情なんだ。
Aを守れなかったっていう悔しさと自分への怒り…
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ルルモ(プロフ) - 移行おめでとうございます！こっそり楽しく読ませていただいております。 (2019年4月15日 19時) (
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作者名：蒼紗仁真 | 作成日時：2019年4月13日 15時
