私を変えてくれたのは5人の先生。RESTART13 (ページ42)

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Aside

潤「じゃあ真っ直ぐ帰るんだよ？」

A「この距離だもん、大丈夫。話付き合ってくれてありがとう。」

潤先生の背中に手を振って私は素直に病院に戻った。

翔「遅いよ。心配するでしょ？」

A「ごめんなさーい」

帰ると伝えた予定の時間を軽く超えていたから翔先生にデコピンされたけど。

そんな翔先生の顔もちょっと元気がない。

医局の雅紀先生も和先生もみんないつもの笑顔をどこかに忘れてしまったみたいだ。

翔「ほら、荷物見せて。」

荷物チェックをされながら翔先生の顔色をうかがってみる。

目の下のクマ濃くなってるし、顔もなんだか浮腫んでる。

A「…お仕事忙しいの？」

翔「忙しいね。でもコールボタン押してくれたらちゃんと行くから。はい、いいよ。」

A「ありがとう。」

悲しい顔の理由なんか聞けなくて私は真っ直ぐ病室に向かった。

でも、考えれば考えるほど私が悪いんじゃないかって、私のせいじゃないかって思えてきた。

そんなはずないのに、馬鹿みたい。

「私のせいですか？」なんて聞けるわけないし、先生たちは絶対そんなこと言わないのに。

私の頭の中は簡単に悪い方に繋がってしまう。

それを切り離す方法なんてあれしかない。

だけど……

先生たちだって色んなストレスとか抱えて忙しいんだし、邪魔しちゃ悪いよね。

ナースコールの隣に設置されたボタンを手にしてみたけどすぐに置いた。