37話「うわさ」 ページ38
「で?どうなん?付き合ってんの?」
「いや付き合ってないわ」
「なんだ付き合ってないんだ!」
「そもそもなんでそうなったのかわかんない。竈門くんとは同じ委員会ってだけだし」
「遠足で同じ班だったじゃん」
「偶然だよ」
「青柳っちが遭難(笑)した時1番に山ん中飛び込んでったし」
「竈門くん絵に書いたようないい人だからね。斉藤くんも見習うといいよ」
「あれなんか青柳っち俺に冷たくない?」
「とにかく、付き合ってないよ。偶然一緒にいることが多いけど、そんだけ。それ以上でも以下でもない。大事なクラスメイト。これでいい?」
「……ふーん。ま、いっか。俺らも推測だけで噂してたし。本人から聞けてよかったわ。な、山本」
「お、俺は別に!」
ちょっと男女が一緒にいるとすーぐこれだ。だいたい私みたいなのを竈門くんが相手にするわけなかろうに。
「朝から楽しそうだな」
声がして振り向くと、それまた噂の張本人の竈門くんがニコニコ笑っていた。
「おはよう竈門くん」
「おはよう。盛り上がっているところ申し訳ないが、そろそろ先生が来るぞ。席に着いた方がいい」
「おわっ、ほんとだ!じゃ、また後でな青柳っち」
慌てて座っていた椅子を元の位置に戻して自分の席へ戻る2人。騒がしいな。
「………………………それ以上でも以下でもない……大事なクラスメイト、か」
「ん?なんか言った?」
「いや、なんでもないよ。俺も席に着こうかな。今日も一日頑張ろうな。数学の小テストもあるし」
「……え」
「え?」
サァ…と血の気が引いていくのがわかる。私今絶対顔青い。
「小テスト…今日だっけ……」
「ああ。確か先週不死川先生が言っていたと思うが………」
「……人生諦めも大事だよねウン」
そこへチャイムがなり、入ってきた冨岡先生。悟ったのか、苦笑いを浮かべながら頑張れと一言呟いて去っていく竈門くん。
おわった。また絶対不死川先生にボコボコに言われるんだ。白目を剥きながら私はHRの号令をかけたのだった。
______
「これは一体なんだァ?」
「今日の小テストの答案用紙です」
「んなこと見ればわかるわァ!!ぼけが!!」
「口悪ッッッ!!」
三限目の数学。案の定わたしは小テストで最低な点数を叩き出した。集められた時何も言われなかったから一安心してたのに昼休みになった途端校内放送で呼び出された。校内放送だぜ?校内全部に響き渡る放送。勘弁して。そして今に至る。
331人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「鬼滅の刃」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
雲雀浬 - あっ!言い忘れてた、剣道部でーす!続き楽しみにしてるよ!頑張ってね! (2020年5月15日 2時) (レス) id: 1a3e36626c (このIDを非表示/違反報告)
雲雀浬 - はじめまして!雲雀浬です!すっごく面白いです!伊之介可愛い!!!!むふふ♪あっ!あと、冨岡さんは、ウ冠ではなく、ワ冠ですよ!続き、頑張ってください!! (2020年5月15日 0時) (レス) id: 1a3e36626c (このIDを非表示/違反報告)
ひなた(プロフ) - すれぃさん» 山本氏書きやすくて…ついつい多めに出しちゃってますね……笑 優しくていい子なのでそれもありですね!おっと誰か来たようです(茶番やめな) (2020年5月14日 17時) (レス) id: 138242db57 (このIDを非表示/違反報告)
すれぃ - もうなんだか山本くん落ちでも良い気がしてきました(あかん) (2020年5月13日 22時) (レス) id: a4dc3297d8 (このIDを非表示/違反報告)
ひなた(プロフ) - メイアPさん» 嬉しいコメントありがとうございます!そうですね…自粛が続き、ストレス溜まりやすかったりしますもんね…そんな中で少しでも楽しんで頂けたなら本望です…!更新頑張りますね!!!! (2020年5月9日 11時) (レス) id: 138242db57 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ひなた | 作成日時:2020年3月28日 12時