24話「人間バイブレーション」 ページ25
「心配くらいさせてくれ。いきなり電話切られてびっくりしたんだからな」
そのままスルッと顎を撫で、満足そうに「ここでいいですか?お邪魔します」とリビングに入っていく竈門くん。
び、び、びっくりしたぁ。竈門くんてそんなことするようなキャラだったんだ。顔整ってるから何しても様になるなやっぱ。
「…竈門、なんでここにいるんだ?」
「それはこっちのセリフですよ先生。教え子の家に上がり込んで一体どういうつもりですか?」
「君が言えないけどね」
なんかバチバチしてんなぁ。やれやれーもっとやれー。なんなら私も参戦すっぞ。うりうり。
「そろそろパパ帰ってくる頃ね」と夕食の支度を進めながら呟くママン。今日は帰りが早いとかいってたっけ。
そのタイミングで、ガチャっと鍵を開ける音がした。凄い、図ったかのようなタイミングだ。迎えるために
玄関へ向かう。
「おかえりぱぱんぬ」
「お、ただいまA。って、やけに靴が多いな。誰か来てるのか?それに、その足…どうした?」
「あー、えっと、それが…」
「あっ、Aぱぱ。おかえりなさい」
「無一郎!来てたのか!」
わしゃわしゃとむいたんの頭を嬉しそうに撫でるぱぱんぬ。うち男の子いないからな。むいたんはパパンのお気に入りなのだ。
「ぱぱ、おかえりなさい。ご飯先に食べる?」
「ただいま、まま。うん。先にご飯もらおうか…な…」
リビングに入りかけて硬直するぱぱんぬ。目を見開いたまま固まってしまった。
「こんばんは。お邪魔してます。青柳…えっと、Aさんと同じクラスの竈門炭治郎です」
「クラス担任の冨岡です。すみません、お邪魔してます」
「2人ともうちを尋ねて来てくれて、どうせならお夕飯もどうぞって私が誘ったの!」
ふふふ!と笑うママンを見て、それから竈門くん、冨岡先生を見て、最後に私を凝視するぱぱん。おーい、口開いてるぞ。そして、数秒後…俯きながら震え出した。なんだ、バイブレーションか?
「……め……………ぞ…」
「え?」
「……めは…………んぞ……」
「ぱぱ大丈夫?どうしちゃったの?」
「、娘はやらんぞ!!!!!!!」
なんともまぁド定番のセリフだこと。
大きな大きなぱぱんぬの叫びは、リビングに、そして外にまで響き渡ったのだった。
それを聞いていたご近所さんから、青柳さんとこのAちゃんが結婚するだのお金持ちの許嫁が迎えにきただの、話に尾ひれが着きまくって噂になったのはまた別のお話。
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雲雀浬 - あっ!言い忘れてた、剣道部でーす!続き楽しみにしてるよ!頑張ってね! (2020年5月15日 2時) (レス) id: 1a3e36626c (このIDを非表示/違反報告)
雲雀浬 - はじめまして!雲雀浬です!すっごく面白いです!伊之介可愛い!!!!むふふ♪あっ!あと、冨岡さんは、ウ冠ではなく、ワ冠ですよ!続き、頑張ってください!! (2020年5月15日 0時) (レス) id: 1a3e36626c (このIDを非表示/違反報告)
ひなた(プロフ) - すれぃさん» 山本氏書きやすくて…ついつい多めに出しちゃってますね……笑 優しくていい子なのでそれもありですね!おっと誰か来たようです(茶番やめな) (2020年5月14日 17時) (レス) id: 138242db57 (このIDを非表示/違反報告)
すれぃ - もうなんだか山本くん落ちでも良い気がしてきました(あかん) (2020年5月13日 22時) (レス) id: a4dc3297d8 (このIDを非表示/違反報告)
ひなた(プロフ) - メイアPさん» 嬉しいコメントありがとうございます!そうですね…自粛が続き、ストレス溜まりやすかったりしますもんね…そんな中で少しでも楽しんで頂けたなら本望です…!更新頑張りますね!!!! (2020年5月9日 11時) (レス) id: 138242db57 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ひなた | 作成日時:2020年3月28日 12時