転生先で呼吸が使えず詰んでいる件【鬼滅の刃】

24話「流れた月日」 ページ24

それから月日は流れ、おばあちゃんの元を離れて、やまとちゃんと別れたあの日から2年程の月日が経過した。といってもカレンダーがある訳でもないので、正確な日にちは分からないけれど、春夏秋冬、日本には四季というものがあるため大体の1年の流れを感じることが出来た。

鬼を斬っては藤の家紋の家の方にお世話になり、また鬼を斬る、その繰り返しだった。鬼から助けた一般の方のご好意でお世話になったことも何度か。鎹鴉からの司令を受けては、その場所へ向かう。こうして気づけば2年もの時間が過ぎていた、という訳だ。




その間、やまとちゃんや錆兎、義勇には会っていないし、おばあちゃんの元へも1度も顔を出していない。そして、原作キャラとも1度も関わるっていない。これは私の静かに暮らしたい願望が天へと届いたということだろうか。ありがとうカミサマ。いるかわからないカミサマ。突然この世界に放り込んだ頃は毎日のように呪っていたなぁ。懐かしい。


正直、やまとちゃんに会いたい気持ちはある。2年。背も大きくなって強くなっているだろう。錆兎と義勇も同様だ。おばあちゃんの美味しいご飯も食べたい。皆に会いたいなぁ。
……次の任務が終わったら1度帰ってみるのもアリだな。



「Aお姉ちゃん！あの炎見せて！炎の凄いやつ！！！！」

「よぅし、いくよーそれっ」


ボウッと突如現れた青い炎は、私の手の上で小さく燃えている。それを見て目をキラキラさせているのは、今お世話になっているお家の娘さん。名前はりんちゃん。りんちゃんのパパさんが鬼に襲われそうになっていた所に偶然出くわし、助けたお礼に衣食住お世話になっているという訳だ。まぁ、次の司令が来次第すぐに向かわなきゃ行けないから長居はできないんだけど。それでも構わない、お礼をさせて欲しいとの事でお言葉に甘えた。奥さんも美人さんで夫婦揃って優しい方たちだ。


ちなみに、この2年で炎を出したり消したりと、大きさも火力も好きなように扱えるようになった。そこで分かった事がいくつか。

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