春紫苑 (ページ10)

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『和也、今日から食べるところ変えようよ』

｢なんで？先輩たちと食べられなくなるで｣

『いい、お願い和也』

本命の人がいるなら、勘違いされるのはよくないって

そう思って

｢ええけど。ほな、僕が最近見つけたおすすめの場所教えたる！！絶対気にいると思うわ｣

そう言って、和也に勧められたのは

花がたくさん咲いている、中庭のテラスだった

｢綺麗やろ！A好きかなって思ったんよ｣

『うん！すごい綺麗』

｢なにかあったん？｣

『いや、なんにもないよ』

｢嘘や、何年幼なじみやってると思ってるん

悲しそうな顔してるで？｣

『私、つい浮かれてたんだと思う

自分のことしか考えてなかったよ』

｢先輩のこと？なに、誰かになんか言われたん？｣

『いや、特に誰かに言われたとかではないんだけど』

｢せやったら、Aが気にすることないって
というか、言われても気にせんでええって
迷惑なら、先輩たちも毎日お昼一緒に食べてくれないやろ｣

『そうだよね』

｢だから、Aもそんなに落ち込まんと！告白とかしてみたらええんちゃう？？｣

『それは早いよ』

｢当たって砕けろやで！！嫌なことあったらまたここで話聞いたるよ！ほな、明日からはまた学食で食べような｣

いつだって和也は明るくて太陽みたいだ