春紫苑 (ページ9)

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your side

あの日から、お昼は4人で食べた

最初は絡みにくいのかなって思っていた大吾先輩も

今ではとてもいい先輩である

正門先輩は、お昼のたびに私のお弁当を褒めてくれる

それが何だか嬉しくて

お弁当を大きくして、正門先輩に食べてもらえるように沢山詰めた

｢ Aちゃんはいいお嫁さんになれそうやな｣

そう言われて、何も返せず俯いていた

浮かれていたから、バチが当たったんだ

それは、いつも通りあのサークルでの飲み会をしていた時のことだった

その日は、正門先輩はいなくて

私のしゃべり相手は和也だけだったけど

そんな和也も他の人に捕まってて

1人で余り物に手をつけながらお酒を飲んでいた

｢福本さんだよね？｣

多分先輩であろう女の人達

『そうですけど… 』

｢最近、よしくんと仲ええって聞いたんやけどほんま？｣

飲み会で彼を取り巻いている女の子たちは

みんな、よしくんって呼ぶ

私はまだ呼べるほどの関係じゃないと思ってるし

彼女たちの方が正門先輩のことは詳しいと思う

『いや、そんなことは無いですけど』

｢でも、福本さんと絡み始めてから昼休みよしくん付き合い悪くなったんよ｣

｢せっかく、よしくんの本命のエレナさんがいなくなったと思ったのに、次は福本さんみたいな子だなんてって、正直思ってるんだよねー。あ、でも雰囲気似てるもんなー。｣

といって、去っていった

漫画のような意地悪な人っていう感じではなかった

なんて言うんだろう、酔ってるからつい言っちゃいましたみたいな感じの人だった

だから、余計気になったんだと思う

“ 本命のエレナさん ” って言葉に

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