元彼×今彼＝方程式の答え【凪 誠士郎】

セフ レってことですか ページ13

「俺に時間頂戴」



「…なにいってんの。私は玲王の為に凪くんを起こしに来ただけだって」


「…嫌。帰らないで」


「意味わかんない」



凪くんは私の方に近づいてきてくる


凪くんと私の身長差は20cmくらい。
大きい凪くんに目の前の視界を遮られる



「何…？」


「A、俺だって本気で好き」


「……」


「ちょっと顔赤くなった」


「うるさ…い！」


「Aが玲王と付き合っててもいいから、」


「ちょっ…！」




凪くんは私の背中に手を回す






「ねぇ！やめてって！」


「やだ。」


「最低！！」


「やだ。やめない」


「凪くんって…！」






「セフ レでいいから。」






「は…？！」



「Aと繋がらせてよ」



「ほんとに最低…！！私に共犯になれっていうの？！」


「俺が勝手に襲ってるだけ。」


「…っ！！」



「だからいーでしょ」



「言いわけないでしょ…！もう前みたいなのは絶対しない…！」



「あんなに喘いでた癖に」


「っっ！！」




「もう1回聞かせてよ」




凪くんは私の腕を誘導し、自分の肩にのせた




「ね…？」




「……っ…」




「その顔は、いいってことだよね」





ダメなのに。断らなきゃいけないのに




嫌だって言えない



言わなきゃ、玲王がいるからって。






《俺達、別れない？》


《っひっく……うぅっ……やだぁ……》


《俺、好きな人いる》



《凪くんと戻りたい……》



《好きです。付き合ってください。》



《凪くんじゃなきゃやだ……》






《A、好き。》




私だってー…




「……」


「ん、素直になったね」


「……わたし、最低」


「俺が襲ってるだけ、俺が悪い」


「自覚あるならやめてよ」



「あるけどやめない」


「…さいてー…」


「そーだね。最低コンビ」


「……」




「どうして今更、私に好きって言うの？」





「私は凪くんに振られたのに。他に好きな人がいるって」




「それなのに、さ。今更、」




「……」




「俺は、Aが好き」


「答えになってない」


「本当は玲王から奪ってやりたいよ」


「私は玲王が好き」





玲王が好き。



揺るがない気持ちだ。





私が好きなのは目の前にいる、凪くん(元カレ)じゃない。







「俺が本当に嫌なら今からすること、拒んでいいよ」

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