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FIGHT １２ページ12

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貴「ただいま～」

JN「おかえり！ご飯にする！お風呂にする！
それとも」

貴「お母さん今日の夜ご飯なに～？」

JN「好きだよそういうところも！」

やっと帰ってきたA。

もうお兄ちゃん寂しくて寂しくてっ…。

JN「バイトどうだった？DK来た？」

貴「うん、今日は１人だけ」

JN「どこのどいつだ」

貴「お兄ちゃん」

ペシッとおでこを小さく叩かれる。

俺が叩きたいくらいだよ本当に。

まぁそんなこと出来ないけどね！

JN「どんな人だった！？名前は！？」

貴「嫌だよ言わない。兄ちゃんに教えたら、
絶対その人のところ行くもん」

JN「全否定はできないけどって、えー！！
名前知ってんの！？」

貴「うん、高校聞かれて答えたら話弾んだから」

いけません！

高校なんて答えたらストーカー化するわよ！

俺ですら我慢して行ってないんだから！

南の奴に言ったら絶対にいけません！

JN「どんな奴だったの」

貴「ん？優しそうな人だったよ。
背が少し高くて、あ、お兄ちゃんよりは低いかも？
でも笑うと目が無くなっちゃう人だよ笑」

JN「ふ、ふーん、」

Aがこんなに優しそうに笑うなんて、

お、お兄ちゃんちょっと動揺する、、。

貴「同い年だから話しやすかった」

JN「俺も、ぐすん、同い年になりたい、っ」

母「どうにもできないこと言うんじゃありません笑
お兄ちゃんだからAが可愛いんでしょう」

JN「多分それ正解」

テーブルにコトッとシチューを出してくれて、

俺たち兄妹は素直に椅子に座る。

お互いに「いただきます」と言いながら、

シチューをスプーンですくった。

貴「私がその人に昨日肉まんあげたんだけどね」

JN「え、何で」

貴「凄い寒そうで、手とか顔とか真っ赤だったから」

寒いのは多分当たってるんだろうけど、

顔の真っ赤は違うと思うなお兄ちゃん。

貴「そしたら今日お菓子いっぱいくれたよ」

え？餌付け？

俺の妹に餌付けしようとしてる？

どこの馬の骨がそんなことしてんだよ。

貴「ほらこれ」

JN「…くっ」

Aが大好きな物ばかりじゃないかっ。

話したこともない相手の好みを渡すなんて、

相手はエスパーか何かでしかない！

貴「苺牛乳はバイト終わった時に飲んじゃった笑」

JN「………可愛っ。っおっ、やっ、でっ！！」

貴「え、ちょっとお兄ちゃん！？」
結構派手に椅子から落ちたけど大丈夫！？」

死ぬ間際にあの笑顔だったら、

俺は今死んでも良い…。

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