またかよ！！、、、、、、、、、でも良い！【文豪ストレイドッグス】【色々】【続きです】 (ページ23)

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60話ページ23

「なによ
リンタロウ」

「彼の云ったことは
彼もよく判っているよ」

「少年
ここが何処か判るかい？」

ここは

孤児院の
医務室だ
何でここに!??

「私はここの
新院長だよ」

「太宰君の最後の
頼みでね」
「死を偽装して
隠遁生活に
あった私に
ここの経営と」

「君を
ここの子として
再び面倒を
見ること」

「彼には四年前に
命を救われた
借りがあるからね」

「断る訳には
いかなかった」

「新しい院長？」

「君は
この孤児院に
戻る」

「少なくとも
独立できる
程度になる
まではね」

「太宰君なりに
自分なき後の君を
心配したのだろう」

「だが」

「私と彼の
教育方針は違う」

「だから私は
私のやり方で
やらせてもらう」

ｽｯ「！」

「これ……………は」

「その腕時計を
壊せ」

「そ…………そんなの」

「できる訳ない」

「やってもらう」

「壊すまでこの孤児院を
出ることは許さない」

「君は褒められる生徒に
なる必要などなかった」

「間違っていたのは
前院長のほうだ」

「前に進むためには
自分でその腕時計を
壊すしか──」「違う」

「僕は前に
進みたくなんてない」

「あの日に
時間を戻したい

あの日に
院長室に

やり直したい」

あの瞬間を

院長のプレゼントを

ちゃんと受けとっ……

・

「あっ
貴方は───」

「マフィア
先代首領の
森鴎外さん」

「いくぞー」
「こっち
こっちー」

「ははは」
「ヘタくそー」

「よく聞くんだ
少年」

「恐怖による支配
それがどれ程効率的で
汎用的かはこの私が
誰よりも知っている」

「故に
断言する」

「大人として
最悪の蛮行だ」

「本当は君だって
よく判っている筈だ」

「暴力を受けた
当事者なのだから」

「だがこの腕時計の呪いが
目を曇らせている」

「ひとつ
教えて
ください」

「理由は何です？
どうして
そこまでして
僕を変えようと？」

「決まっている」

目の前に死にたがりの
少年がいる

救いたいと思いながら
救えない

そんな経験を
もう二度と
したくないからだよ