第四話 ページ6
朝一に目が覚めたAは、三郎さんのご飯を食べて、布団を物置に閉まって外へでた。
日が昇ったばっかりで、外は少し肌寒い。
三郎「気を付けてな」
貴方「あぁ!ありがとう、三郎さん」
三郎に背を向けて山を登りながら、ある事を思う。
……炭治郎、昨日弟達と遊びすぎて疲れてるだろうから、俺が世話してやらないとな。
今日は俺が花子に本読んで、茂と遊んで、竹雄と木を切りにいこう。
禰豆子の変わりに六太を寝かしつけてやろう。
きっと母さんも禰豆子も炭治郎も休めるはずだ。
そう思ったその時。
貴方「(……この、鉄の匂い……は)」
炭治郎が前に言っていた。
"幸せが壊れる時はいつも、血の匂いがするんだ"と___
嗚呼、確かに……この嗅ぎたくもない血の匂いは……"俺の家族が住んでいる"所からだった。
大丈夫だ、少し歩けば……炭治郎と母さんが「おかえり」と言ってくれる。
花子と茂が俺に抱きついてくれて、竹雄が俺の腕を掴んでくれて……六太を抱えた禰豆子が_____
禰豆子、が____
貴方「は、ぁ……ッ」
____血を出して倒れているのは……紛れもなく禰豆子だった。
その下で禰豆子に守られるように抱き締められた、息のしていない幼い六太。
息が、息が出来ない……。
貴方「ね、ずこ……ハッ……み、みんなは!!母さん!!」
禰豆子たちが倒れている右の方には、家の中へと入れる扉。
その扉は、開いていた。
ゆっくりと、覗くように中を見れば……斧を握りしめて倒れている炭治郎に、花子と共に倒れている母さん……
そして、炭治郎の後ろには力なくうずくまって倒れている茂と竹雄の姿。
貴方「ッハァ……ッハァ……あ゙ぁ゙、あぁ゙あ゙あ゙ッ!!!
……っ六太、花子、茂、竹雄、禰豆子、炭治郎……母さん……ッ!!ッ受け入れたくない、よ……っ」
力なくその場にしゃがみ込んで、大きな瞳から涙を流し目を見開くA。
俺が一人で山を降りなければ、俺がこの場所に残っていれば……
そんな後悔が頭の中を掻き回す。
貴方「嗚呼……炭治郎……斧で、皆を守ろうとしたのか……」
目の前で大量に血を出して倒れている炭治郎の頭を撫でて、そして覆い被さるように抱き締めた。
貴方「一人に、しないでよ……ッ」
そう呟いたその時。
____炭治郎から、ドクンッ……ドクンッ……と、心臓の音が聞こえてきた。
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もこ(プロフ) - 初コメ失礼しますね!私逆ハー大好物なので嬉しいです!鬼滅の刃のキャラ全員推しなので嬉しいです!更新頑張ってくださいね! (2023年4月14日 21時) (レス) id: 3b02df20c8 (このIDを非表示/違反報告)
アツナ(プロフ) - ひゃくまるさん» 許可もらった!!嬉しいです!!ありがとうございます!頑張ります!!(`・ω・´) (2019年8月25日 10時) (レス) id: 42ca496839 (このIDを非表示/違反報告)
ひゃくまる(プロフ) - ありがとうございます!ぜひぜひ、使って下さい!もうすぐ続編なんですね、楽しみです(* ̄∇ ̄*) (2019年8月25日 9時) (レス) id: 057beedb8c (このIDを非表示/違反報告)
アツナ(プロフ) - 上手すぎて目眩がッ!!ありがとです!(興奮)もうすぐ続編なので、使わせてくださいッ! (2019年8月25日 2時) (レス) id: 42ca496839 (このIDを非表示/違反報告)
ひゃくまる(プロフ) - http://uranai.nosv.org/img/user/data/2/9/d/29de397f5bb1d59cf9a14e1c54b4764a.pngできましたので貼っときます!作者さんイラスト上手いので気に入るかわかりませんが(^-^; (2019年8月24日 18時) (レス) id: 057beedb8c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ユキ | 作成日時:2019年8月13日 3時