第二十九話 ページ32
首を斬られたことで、消えてしまった鬼。
消えていく時、あの手鬼から少しだけ悲しい匂いがしてきた。
きっと、鬼になる前は、普通の人間で……普通に生きていたんだ……と、密かにそう思いながら、Aはお面を外した。
貴方「(錆兎、真菰……みんな。
勝ったよ、もう安心していいよ……)」
Aはそう思いながら、鱗滝に貰ったお面を手鬼がいた近くの木の下に置いた。
それは、お花の変わりだった。
貴方「……」
____錆兎の"さよなら"の意味を理解した時、"ああ、もう二人には会えないんだ"と思った。
置いたお面に背を向け、下を向きながら歩き出すA。
貴方「(最終選別を乗り越えたら、二人に"ありがとう"って言いたかったんだけどな)」
錆兎と真菰が俺を鍛えてくれなければ、俺はきっと……ここで死んでいた。
禰豆子と炭治郎を置いていって。
だからせめて、お面に想いを込めて。
*
置いてある狐のお面を、そっと手に取ったのは、花柄の着物を着た真菰。
その手に取ったお面を胸元に当て、両手で包み込むように持つ真菰は、ゆっくりと煙と共に消えていった。
錆兎「……」
手鬼に殺された人他達は、Aによって救われた。
そんなAを、鱗滝の弟子達はみんな誇らしそうに笑って、魂だけになって帰っていく。
錆兎も……真菰も……みんな……、大好きな鱗滝さんの所へと……
*
____その後、太陽の光が届く場所までAは走り続けた。
道中には沢山の鬼に出会ってしまう。
貴方「………ッ!!」
正面から攻撃してきた鬼をなるべく刀で受け止め、腹に蹴りをいれて距離を置かせる。
そして少し大きな声で鬼に問いかける。
貴方「鬼になってしまった人間を、元に戻す方法はあるか……!」
鬼「ァア゛……グガァ」
貴方「(この鬼もだめなのか……!)」
___よく分からないのが、鬼には喋れる者と喋れない者がいた。
Aは刀を構え、鬼の首を目掛けて技を出す。
そんな事をしている間に、朝日が昇り始めた。……だがAの今いる場所では、日光が届かない。
貴方「(早く奥に行こう……)」
休憩したいと思ったAは、日光の遠く場所まで走ろうとした……、その時___
「だからさぁ!?俺言ってるよね!?"美味しくないよ"って言ってるよほら!?!?」
「キキキッ」
貴方「(……なんだ?)」
____遠くから声が聞こえてきた。
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もこ(プロフ) - 初コメ失礼しますね!私逆ハー大好物なので嬉しいです!鬼滅の刃のキャラ全員推しなので嬉しいです!更新頑張ってくださいね! (2023年4月14日 21時) (レス) id: 3b02df20c8 (このIDを非表示/違反報告)
アツナ(プロフ) - ひゃくまるさん» 許可もらった!!嬉しいです!!ありがとうございます!頑張ります!!(`・ω・´) (2019年8月25日 10時) (レス) id: 42ca496839 (このIDを非表示/違反報告)
ひゃくまる(プロフ) - ありがとうございます!ぜひぜひ、使って下さい!もうすぐ続編なんですね、楽しみです(* ̄∇ ̄*) (2019年8月25日 9時) (レス) id: 057beedb8c (このIDを非表示/違反報告)
アツナ(プロフ) - 上手すぎて目眩がッ!!ありがとです!(興奮)もうすぐ続編なので、使わせてくださいッ! (2019年8月25日 2時) (レス) id: 42ca496839 (このIDを非表示/違反報告)
ひゃくまる(プロフ) - http://uranai.nosv.org/img/user/data/2/9/d/29de397f5bb1d59cf9a14e1c54b4764a.pngできましたので貼っときます!作者さんイラスト上手いので気に入るかわかりませんが(^-^; (2019年8月24日 18時) (レス) id: 057beedb8c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ユキ | 作成日時:2019年8月13日 3時