第二十七話 ページ30
『打ち潮』と、素早く刀を左から右に向かって振るうと、自分の刀から滝のような水しぶきが出てくる。
それは……、Aにとって初めて使った技だった。
それは喜ばしいこと……。だが本人の瞳は、酷く悲しげに切られた鬼の顔を見詰めていた。
鬼A｢嗚呼……うつ、くし……ぃ｣
鬼B｢ア゛……ガ……｣
そう言って消えていってしまった二体の鬼。
鱗滝さんに貰った刀で切ると、鬼は骨も残らず、今のように消えていく。特別な物で作られた、鬼を殺せる刀。
＿＿＿＿＿その刀の名は、日輪刀。
貴方｢(う゛……なんだ、この匂いッ)｣
鱗滝に教えてもらったことを思い出していると、突然鼻と頭が潰れるような気配と匂いを感じた。
貴方｢ぐッ……ッち、近い……しかもこの気配、は……｣
｢＿＿＿＿う゛わァアッ！！！聞いてないッ！！こんなの聞いてないぞッ！｣
貴方｢！！｣
突然、遠くから同じように最終選別に挑みに来た少年が、何かに逃げるように走っていたのが見えた。
その顔は物凄く怯えていて、その後ろには……死んだ人間を持って歩く大型の異形。
『鬼の強さは、人を喰った数だ』
鱗滝さんに言われた事を思い出す。
＿＿＿持っていた人間を喰った鬼。
此奴は……その人を合わせてどのくらいの数を喰ったのだろうか……そう考えるだけで身体が震えてくる。
少年｢ヒッ……｣
手鬼｢グ……フフ……｣
人間を喰ったことで、また少し大きくなってしまった身体の一部の手を伸ばし、少年の足を掴んで浮かせる。
そしてそのまま、その少年を喰おうとする鬼。
これ以上……、目の前で消えていく人の命は見たくない。
貴方｢すぅう……＿＿＿＿
……水の呼吸、弐ノ型『水車』……ッ！！｣
手鬼｢……！！｣
少年｢うわッ！！｣
少年の足を掴んでいる腕に向かって飛び込み、空中で刀を構えながら身体を回転させる。
そのまままた一回転して、綺麗に足から着地するAの狐のお面を見て、手鬼は嬉しそうに笑った。
手鬼｢また来たな？俺の可愛い狐が｣
貴方｢……おいあんた、今のうちに逃げろ｣
少年｢ヒッ、あ、ああ……！！｣
言われた通りに逃げていった少年の元に行かせないように、そして1ミリも油断しないように構え続けるA。
だが手鬼はそれすら気にしていない、何故なら狙いを……
＿＿＿＿狐のお面を着けたAに変えたからだ。
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もこ(プロフ) - 初コメ失礼しますね！私逆ハー大好物なので嬉しいです！鬼滅の刃のキャラ全員推しなので嬉しいです！更新頑張ってくださいね！ (2023年4月14日 21時) (
レス) id: 3b02df20c8 (このIDを非表示/違反報告)
アツナ(プロフ) - ひゃくまるさん» 許可もらった！！嬉しいです！！ありがとうございます！頑張ります！！（`･ω･´） (2019年8月25日 10時) (レス) id: 42ca496839 (このIDを非表示/違反報告)
ひゃくまる(プロフ) - ありがとうございます！ぜひぜひ、使って下さい！もうすぐ続編なんですね、楽しみです(*￣∇￣*) (2019年8月25日 9時) (レス) id: 057beedb8c (このIDを非表示/違反報告)
アツナ(プロフ) - 上手すぎて目眩がッ！！ありがとです！(興奮)もうすぐ続編なので、使わせてくださいッ！ (2019年8月25日 2時) (レス) id: 42ca496839 (このIDを非表示/違反報告)
ひゃくまる(プロフ) - http://uranai.nosv.org/img/user/data/2/9/d/29de397f5bb1d59cf9a14e1c54b4764a.pngできましたので貼っときます！作者さんイラスト上手いので気に入るかわかりませんが(^-^; (2019年8月24日 18時) (レス) id: 057beedb8c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ユキ | 作成日時：2019年8月13日 3時
