第十四話 ページ17
手に持っているナイフでは鬼を殺せない。
貴方「ならどうやって……」
鱗滝「人に聞くな。自分の頭で考えられないのか」
貴方「!!」
……なるほど、この人スパルタだな多分。
なんて少し馬鹿な事を思ってしまったが、Aはすぐに気絶している鬼を見詰めて考える。
刃物がダメなら……おもいきり踏みつける……?
貴方「(いや馬鹿か自分は!!それじゃあ鬼が痛くて目を覚ましてしまう……!!
苦しまずに殺す方法は……くそ、なんでナイフで死んでくれないんだ……)」
ただでさえ殺すことに抵抗があるAは、まさかナイフで死なないなんて……と絶望した顔をする。
鱗滝「(あぁ……この子は駄目だ。鬼にすら同情心を持っている……
義勇……この子には無理だ……)」
Aが"どうすれば"、と色んな事を考えているうちに、段々と朝日が昇ってきてしまった。
すると……。
貴方「な!?鬼が……消えてく……」
炭治「……」
突然、太陽の光に浴びた鬼が、スゥ……と灰のように消えていってしまった。
ほんの少し日に当たっただけで消えてしまう鬼、なるほど……禰豆子が嫌がる筈だ。
貴方「ハッ!!禰豆子!?」
振り返ると禰豆子がいない、鱗滝さんもだ。
驚いていると、炭治郎がAの手を握り、人が喰われてしまったお堂の中を指さした。
そうか……禰豆子、朝日が昇る前に中に入ったんだな。
貴方「炭治郎、禰豆子の傍にいてやってくれ。すぐに戻ってくるから」
炭治「……フガ」
頷いた炭治郎の頭を少し撫でた後、鱗滝さんの気配を追った。
*
お堂の後ろの方に行くと、鱗滝さんは殺された人達を埋葬していた。
____あの一瞬で……。この人は本物だ、と思った。
Aが後ろから近づくと、鱗滝はゆっくりと立ち上がり、振り向かずに口を開いた。
鱗滝「……わしは鱗滝左近次だ。
冨岡義勇の紹介は、お前で間違いないな?」
貴方「え、あ、はい。竈門Aといいます。
妹は禰豆子、弟は炭治郎で__」
鱗滝「A。
……妹と弟が人を喰った時、お前はどうする」
貴方「____え?」
炭治郎と禰豆子が、人を喰ってしまったとき……?
分からなかった……"有り得ない"と思っていたことだから。だから俺は……
____何も答えられなかった。
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もこ(プロフ) - 初コメ失礼しますね!私逆ハー大好物なので嬉しいです!鬼滅の刃のキャラ全員推しなので嬉しいです!更新頑張ってくださいね! (2023年4月14日 21時) (レス) id: 3b02df20c8 (このIDを非表示/違反報告)
アツナ(プロフ) - ひゃくまるさん» 許可もらった!!嬉しいです!!ありがとうございます!頑張ります!!(`・ω・´) (2019年8月25日 10時) (レス) id: 42ca496839 (このIDを非表示/違反報告)
ひゃくまる(プロフ) - ありがとうございます!ぜひぜひ、使って下さい!もうすぐ続編なんですね、楽しみです(* ̄∇ ̄*) (2019年8月25日 9時) (レス) id: 057beedb8c (このIDを非表示/違反報告)
アツナ(プロフ) - 上手すぎて目眩がッ!!ありがとです!(興奮)もうすぐ続編なので、使わせてくださいッ! (2019年8月25日 2時) (レス) id: 42ca496839 (このIDを非表示/違反報告)
ひゃくまる(プロフ) - http://uranai.nosv.org/img/user/data/2/9/d/29de397f5bb1d59cf9a14e1c54b4764a.pngできましたので貼っときます!作者さんイラスト上手いので気に入るかわかりませんが(^-^; (2019年8月24日 18時) (レス) id: 057beedb8c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ユキ | 作成日時:2019年8月13日 3時