Seven ふたたび ページ8
『おはよう、ございます…』
「おう！ さ、行くぞ！」
起きた瞬間、活発なキルアが部屋の中にいる。
きっと、「行くぞ」というのはルールにも載っていた奴だろう、
「ほら、ランニング！ 行くぞぉ！」
『は…はひっ……』
＊
『ゼェ…ゼェ…ゼェ……』
寝起きから2キロも走らされて、また山奥のゾル家へと帰還する。
「おかえり、Aちゃん、キルア
ダイエットしてるんだって？
頑張ってるAちゃん見て、私も張り切っちゃったわァ！」
『…！ ご飯！！』
こんなに美味しいご飯は初めて食べた
「疲れた時のご飯は、美味いだろ？」
『うん！！ すごくっ！』
「……だろっ」
そんなこんなで、お昼は白米抜き、夜は断食と、1週間が過ぎ、
…2週間が、過ぎた。
「明日か、遊園地は」
『うん』
「ほら、体重測定してやるよ」
『おねげえ、します……』
この家には、体重計というものがない。
なので、天才的なキルア君に持ち上げてもらっておおよその体重を知る。
ぐっ、と腰を持たれて、力が入る。
……お願い、神様…っ！
「……！」
『ど……どう、？』
「……まぁ、まずまずって所だな」
『えぇ、体重教えてよ！！』
一瞬、無言になったキルアが気になるけど、私にはもう１つ…一番大きな壁がある。
「……ほら」
『……っ』
ばさり、と、あの時の可愛いワンピース。
これが着れなきゃ、今まで頑張ってきたものがすべて水の泡になる。
「それさ、服の上から着てみろよ」
『…へ？』
そんな事を言うキルア。
…あくまで、自分は動かない主義なのね。
『そんなの、着れるわけないよ？
普通でさえチャックが閉まらなかったんだから』
「2週間前の話だろ！
今は、…Aは、痩せてるよ！」
『え！』
「いいから、着てみろって！」
『ちょ！ キルア、』
半ば強引に、Tシャツの上からワンピースに袖を通させられる。
…？ ワンピース、大きくなってる？
ジィィ……
チャ、という音と共に、背中のチャックが閉められた音。
「A、全部閉まったぞ！」
『…！！ 嘘ぉ、信じられないっ！！』
すっぽりと、…何なら、まだ隙間のあるウエスト部分を見て2人して抱き合う。
「これで、明日楽しめるな！！」
『うん！！ キルアのおかげだよ！！
ありがとうっ！』
「…！」
キルアに最大のお礼を言うと、なんだかおもしろい顔して、固まってしまった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 190人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「HUNTER×HUNTER」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
おそらまめ@個人経営(プロフ) - れおなさん» うわあああ素敵なコメントを頂いて僕も嬉しい限りです…！また機会があればヒソカの新作作りたいと思ってるのでその時も是非お願いしますね！ (2017年12月14日 6時) (
レス) id: 0b0bec3b96 (このIDを非表示/違反報告)
れおな - 素晴らしいヒソカをありがとうございますほんとにもうわたしの好み理想どストライクなヒソカでしたおかげで明日も生きていけます本当にこんな素敵な作品を生み出してくださってありがとうございますうぅう(落ち着け) (2017年12月12日 19時) (レス) id: 3fff1d4b8d (このIDを非表示/違反報告)
おそらまめ＠大学生(プロフ) - みさん» もう最後はめちゃくちゃ詰め込みましたけれども…！ 最後までお読みいただきありがとうございました！！ (2016年11月6日 23時) (レス) id: b11d7f77c2 (このIDを非表示/違反報告)
み - なんだかんだ幸せな感じで終わってて面白かった！ (2016年10月17日 10時) (レス) id: 05c76846ea (このIDを非表示/違反報告)
おそらまめ＠大学生(プロフ) - hshshshsさん» わぁ…！ 何て嬉しい褒め言葉でしょうか…。ありがとうございます、更新頑張ります！ (2016年8月24日 7時) (レス) id: b11d7f77c2 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：おそらまめ
| 作成日時：2016年2月1日 0時
