恋を知るちぐはぐ 【ヒソカ】

Twentysix シーパラダイス ページ27

『海だ！！』



某日。
仕事尽くしのヒソカと何とか予定を合わせて
やってきたシティの海。

そうだよ、せっかく痩せたんだから
一回ぐらいは水着着たかったんだよ！



『……で、何でアンタ達がいるの』

「ボクが呼んできちゃった♡」

「暑いんだけど」

「おい、冷房どこだ」



私の隣にはヒソカ……ではなく、いつものオールバックを崩した男と、ロン毛のサラツヤ黒髪メンズ。

その後ろにヒソカが浮き輪を持ってピースしてる。



『ヒソカ、呼んできちゃった♡じゃねぇよ
イルミ、暑いなら来るなその前に髪の毛くくれや
クロロ、身の程を知れ』

「いや、何か俺だけ塩対応過ぎ！？」

「ま、海だからね。塩分濃度高まってんだよ」

「イルミ、ダダすべり♡」

『もう嫌……』



私の隣に来たヒソカがそわそわしながら私に浮き輪を渡す。
……何だ、ヒソカも楽しみなんだ。良かった。

ぼふっとヒソカによって私の体に浮き輪がはめられる。



『わっ、何？』

「浮き輪無いと沈んだまま浮いてこないでしょ？◆」

『お前を沈めてやろうか』

「わ〜こわい♥」

『死・ね！』



そりゃカナヅチだけどちょっとは泳げるし。

ちなみに、浮き輪のデザインはスイカ。
いい趣味してるでしょ、ヒソカディレクターが選んだんだよ。



「またA、頭おかしい事考えてるでしょ♠」

『んなわけな、』

「大丈夫、そいつ終始頭おかしいから」

「あ、そうか♥」

『うん、君たち素質あるから星になれ』



というか、クロロどこ行ったんだ。
どこを探しても見当たらない。

……あれ、あの海の家にいるのって。



「なぁ〜マダム……暑くてどうにかなっちゃいそうなんだ……。
だから………海に冷房つけてく、」

『お前は一体何やってんだ！！』

「げふっっ」



海の家にいたおばちゃん達に色目使ってた包帯クソ男。
ドロップキックしたらマダムが助けてた。
やめてマダム、そいつはあんたにとんでもない事頼んでたんだから。



「だって暑いんだよ……」

『じゃあ何でラッシュガードも帽子も何も持ってきてないの？
ほら、私の帽子と上着貸してあげるから着な』

「女神……！！」

『今頃気付いたか』



私の被っていた麦わらと白のパーカーを渡す。
幸せそうにかき氷を食べていたから良いとしよう。



『ヒソカ、ただいまー』

「あぁ、おかえ、………」



私が戻れば、何故か私を見てヒソカが固まって。


……え、何どうしたの？

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