１７２羽 ページ41
その後、京谷はスパイクをネットに当てるというミスをした。
そのミスが例のようで、今の京谷はどうもアツくなりすぎているようだ。
コートに立っているもの全員……いや、この試合を見ているもの全員がそう思っていたとき。
ピーッと笛が鳴って、１６番の札を持った国見が立っていた。
ここに来て京谷が引っ込められた。
「(ここがチャンス――。)」
試合が流れていく。
そしてとうとう烏野は１０対１２とリードを広げた。
――と、ここで笛のなる音。
嫌な予感をしてそちらを見てみれば、１３番の札を持った京谷の姿。
「(速いな、想像以上に……。それにしてもなにあの顔つき。この短時間で誰になにいわれたらああなるの……。)」
京谷の顔に数分前までの面影は無い。
冷静そのもの、そんな表情だった。
・
青城がつないだボールのラストを及川が京谷へ託す。
少し驚いた様子を見せたが、しっかり助走し、踏みきり、飛んだ――
「っら！！」
力強いスパイクが決められた。
「(青城と言う名の勇者に、及川と言う商人によって厄介な武器がまた追加された、かな。)」
・
京谷のサーブ。
それを田中はきっちり拾い、影山が日向にだす――が、それは渡によって正確に拾われた。
「わたっちナイス！」
「カウンター！」
青城にカウンターを決められて、１２対１３の同点に追いつかれた。
「京谷ナイッサー！」
もう一本京谷のサーブだ。
今度は西谷が拾って日向がスパイクを打つ。
それを岩泉が全力でひろう……が、烏野に返ってくる。
それを東峰がダイレクトで叩いて、点を決めた。
・
１５対１５。攻めきれないが劣ってはいないこの状況。
ここで及川のサーブだ。
相も変わらず強烈なサーブ。
しかし今度は澤村がそれをひろった……が、青城のチャンスボールだ。
金田一のブロードをばっちり決められて、１５対１６。ここにきて青城にリードされた。
さらにもう一本。及川のサーブ。
今度は西谷がそれを拾った。
だが今回も少し長く、月島と金田一の頭上にボールが落ちてくる。
「押し込め金田一！」
「(無理だよ。押し込み相では実力なんていらない。いるのは)」
――高さのみ。
月島がボールを押し込み、コートにたたきつけた。
・
日向が入ってきて、烏野の攻撃。
「(流れをかえろっ！)」
「俺にもってこいやぁぁぁぁ！」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 512人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ハイキュー」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
もち - 初コメ失礼します。あの、セットポイントとマッチポイントの違いはご存知ですか？所々間違っています。凄腕マネという設定なら、そういうのはキチンとされた方が良いのでは…？ (2020年8月9日 13時) (
レス) id: 9c382bbadc (このIDを非表示/違反報告)
美衣(プロフ) - 135話で、角川の長身選手の身長が１ヶ所だけ間違えて書いてあります。 (2019年8月24日 11時) (レス) id: 17d30bab42 (このIDを非表示/違反報告)
魂祐 - 黄金川が正しいです (2017年6月6日 11時) (レス) id: f41f51613c (このIDを非表示/違反報告)
rina(プロフ) - 面白いです！155羽はどこに行ったんですか？ (2017年1月27日 23時) (レス) id: b2365399a8 (このIDを非表示/違反報告)
赤兎リエ輔 - 雪氷さん» 楽しみに……！ありがとうございます！光栄でござる(*´｀)← 好きと言ってもらえて嬉しいです！投票もコメントもありがとうございます！！ (2016年8月9日 23時) (レス) id: 9a5c590feb (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：赤兎リエ輔
| 作者ホームページ：http://nekomoti
作成日時：2016年8月4日 4時
