１６３羽 ページ32
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月島のサーブから始まる試合。繋がれたボールを、及川は岩泉にあげた。その力強いスパイクを澤村がきっちり拾う。
「(さあ、チャンス到来。)」
日向と影山が目を合わせ、Aもその様子ににやりと口角を上げる。助走をつけた日向が高く飛び上がり、そこに影山のトスが送られた。それを日向は打ったけれど、ブロックによって阻まれる。脳裏によぎるのはIH予選、敗北が決まったあの瞬間。
「(でも、今はあの頃の烏野じゃない……！)」
ブロックによって阻まれたボールは、月島によって繋がれた。
乱れ、そのまま青城コートに返るボール。何とか及川が滑り込み、片手でレシーブした。セッター及川のファーストタッチ、これ以上ない好機。
「ここ一本取りましょう！！」
「おう！！」
リベロからのアンダーのトスが岩泉にあげられる。そのスパイクに日向がワンタッチをとった。ブロックから着地するや否や、日向は助走の幅を確保する。
「オーライ！」
東峰によって影山のもとへ届けられるボール。助走をつけた日向がスパイクに飛び込んだ。そこへあげられる――打点で止まるトス。
日向の打ったスパイクはギリギリ反応した渡の腕に当たって、エンドラインの外側へ弾けた。
「っしゃー！！！」
烏野全体が一気に活気付いた瞬間だった。
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一進一退の攻防の中、再びやってきた及川のサーブ。しかしこれも安定したフライングレシーブで澤村がまたあげた。影山がボールの落下地点に回り、日向が走り出す。しかしそれについていくブロッカーはいなかった。日向のブロードにはレシーブだけで対応するつもりらしい。
けれどもう、日向はそんなに甘くはない。
空中で、日向はしっかり相手コートを"視た"。
空いているリベロの右側。確かにそこを狙って、スパイクを叩きこんでみせた。
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その後も互角の試合が続く。そしてローテーションで2番の男……松川が入ってきた。入って早々にチームメイトに何かを話す松川。何か嫌な予感がして、Aは顔をしかめた。
松川もそのブロックについた……が、絞ったコースは左だけ。
放たれたサーブを田中が上手くレシーブし、日向が走るが、そこに松川もブロックでついてきた。日向のブロックに飛んだ彼が塞いだコースは左側。それを避けるように日向が右へ打つと、そこにはピンポイントで金田一が待っていた。カウンターを仕掛けた青城に得点を許す。
随分早い対策。流石は青城、とAは顔をしかめた。
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もち - 初コメ失礼します。あの、セットポイントとマッチポイントの違いはご存知ですか？所々間違っています。凄腕マネという設定なら、そういうのはキチンとされた方が良いのでは…？ (2020年8月9日 13時) (
レス) id: 9c382bbadc (このIDを非表示/違反報告)
美衣(プロフ) - 135話で、角川の長身選手の身長が１ヶ所だけ間違えて書いてあります。 (2019年8月24日 11時) (レス) id: 17d30bab42 (このIDを非表示/違反報告)
魂祐 - 黄金川が正しいです (2017年6月6日 11時) (レス) id: f41f51613c (このIDを非表示/違反報告)
rina(プロフ) - 面白いです！155羽はどこに行ったんですか？ (2017年1月27日 23時) (レス) id: b2365399a8 (このIDを非表示/違反報告)
赤兎リエ輔 - 雪氷さん» 楽しみに……！ありがとうございます！光栄でござる(*´｀)← 好きと言ってもらえて嬉しいです！投票もコメントもありがとうございます！！ (2016年8月9日 23時) (レス) id: 9a5c590feb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：赤兎リエ輔
| 作者ホームページ：http://nekomoti
作成日時：2016年8月4日 4時
