１４３羽 ページ13
「……あ？」
京谷が及川の前から通り抜けて、ずかずかと進んでいく。
皆京谷を目で追った。
ずかずかと進んだ果てに、彼は一人の人物の前で足を止める。
――Aの前で。
「……一人だけ、違う。誰だてめぇ。」
Aを鋭い目つきで睨みながら言う京谷。
普通の女子ならしり込みしてしまうレベルの睨みなのだが、Aは動じることすらなく、むしろ笑顔で対応して見せた。
「烏野高校排球部マネージャー、白石Aです。今日は偵察兼マネージャーを勤めるために青葉城西に来ました。よろしくお願いします」
「……白石、A？…………白鳥」
「あら、ご存知いただいてるんですね。それは光栄です」
愛も変わらず表情一つ変えないで笑顔でいるA。
そんなAを少し見て、その挙句
「……ッチ」
京谷は一度舌打ちをしてそっぽを向いた。
「(わお、狂犬ちゃんがペース乱されてる)」
「(京谷のヤツ、ちょっと下手に回ってる？)」
「(京谷先輩顔赤い？)」
・
「(えげつな……)」
ドリンク、タオルの用意を終えたAは、四対四のゲームのスコアをつけながらノートを取ったり、スコアを記録したりとしていた。
かなり忙しい……が、偵察させてもらっている身として不満をこぼすわけにも行かないので、それらを一人でこなした。
及川のいるチームが１５点先取して、給水になった。
タオル、ドリンクの入った籠をもって一人ひとりに配っていく。
配り終えてノートの記録に回っていると、及川に「Aちゃーん、スコア見せてー！」と声をかけられた。
スコアを書いた紙だけを手渡してAはノートに記録を続けた。
・
「え、何このスコアの記録の仕方超丁寧」
「おわ、ほんとだ」
紙にはチームごとに決めた本数を正の字で表し、その下に決められなかった本数をまた正の字で表されて表が作られていた。
個々の決定率とチーム全体の決定率もきっちり計算されて書かれてあり、その他にもいろいろなことが丁寧な字でまとめられていた。
「――想像以上。白鳥チャン」
及川は怪しく笑った。
こうしてAの仮マネージャー＆偵察は終了した。
―
狂犬ちゃんがは真っ向から女性と話すのが慣れてないうえ、白石ちゃんは普通の子より美形だからちょっと照れちゃったっていう補足
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もち - 初コメ失礼します。あの、セットポイントとマッチポイントの違いはご存知ですか？所々間違っています。凄腕マネという設定なら、そういうのはキチンとされた方が良いのでは…？ (2020年8月9日 13時) (
レス) id: 9c382bbadc (このIDを非表示/違反報告)
美衣(プロフ) - 135話で、角川の長身選手の身長が１ヶ所だけ間違えて書いてあります。 (2019年8月24日 11時) (レス) id: 17d30bab42 (このIDを非表示/違反報告)
魂祐 - 黄金川が正しいです (2017年6月6日 11時) (レス) id: f41f51613c (このIDを非表示/違反報告)
rina(プロフ) - 面白いです！155羽はどこに行ったんですか？ (2017年1月27日 23時) (レス) id: b2365399a8 (このIDを非表示/違反報告)
赤兎リエ輔 - 雪氷さん» 楽しみに……！ありがとうございます！光栄でござる(*´｀)← 好きと言ってもらえて嬉しいです！投票もコメントもありがとうございます！！ (2016年8月9日 23時) (レス) id: 9a5c590feb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：赤兎リエ輔
| 作者ホームページ：http://nekomoti
作成日時：2016年8月4日 4時
