銀雪戦隊スノーマン -18- (ページ14)

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RM-Ⅱ16EVIL「速い…!」

ギンセツオレンジ「頼む!レン!もう終わりにしてくれ!!…フローズンエクストリームノックアウトデスブロー!」

血まみれの市街地が氷に覆われたリングに変わった。氷の塊となり、拘束されたEVILに回し蹴りと突き上げるようなパンチを食らわせると、キラキラと破片を飛ばして割れながら、上に飛ばされる。

ギンセツオレンジ「ホワイト!お前の攻撃ならレンを傷つけずに済む!行け!!」

ギンセツホワイト「分かった…創造神”ティエラ”よ…闇を纏いし迷える者に真の裁きと救済を!」

ワンドを掲げると一筋の光が天から舞い降り、空全体をオーロラが覆い尽くす。

ギンセツオレンジ「美しいなあ…絶景や。」

RM-Ⅱ16EVIL「うっ…この光は一体」

地に叩きつけられたEVILは身動きが取れない。

ギンセツホワイト「ディバイングレイスダイナミックアセンション!」

レプリアの神ティエラの姿が輝く空の中に現れた。ティエラは手を広げると、ホワイトが持つワンドの先端で大きくなった光が勢いよく拡散され、雨のようにEVILに向かって降り注いだ。

RM-Ⅱ16EVIL「やめろ…やめろ!!」

光を払いのけようとするが、みるみるうちに彼を包んでいく。

RM-Ⅱ16EVIL「うわあああああ!」

ギンセツホワイト「レン!自分を見失うな、思い出して!!」

ワンドを握る手にはギュッと力が入った。

ギンセツオレンジ「レン!はよ戻って来い!みんな待ってるで!」

EVILを完全に包んだ光の球は、花開くハスの花のような形に変化し、その中からゆっくりと穏やかに目を閉じたレンの姿が現れた。周りにいたサナムも同時に消滅し、光の粒となって昇天していく。EVILに斬られた人々も傷が癒え、目を覚ました。

ギンセツホワイト「感謝いたします、すべての光に。」

恭しく跪き、再びワンドを天に掲げる。ワンドの先が一度だけ一番星のように輝いた。

ギンセツオレンジ「ブラック、大丈夫やろ?これ、死んでへんよな?」

安らかな表情で、目を閉じているレンは雪の上に臥していた。

ギンセツホワイト「大丈夫、ダメージはないよ。」

頬に優しく触れて、レンを見下ろす姿は慈悲深い女神のようであった。