真実 2 ページ16
「ぷーーっっ、てつやが私に敵うわけないじゃん！最初から勝負ついてるっつーの、はなから負け戦に挑むとはある意味漢ね。てつや」
「おいなんだその言い草は。そんなもんやってみなきゃ分かんねぇだろうが！」
「ふーん、いいよ分かったやりましょう。で、勝ったらどんなメリットが？」
「勝った方の言うことをなんでも聞く」
「ほぉ、いいんじゃない？」
私は目の前のてつやに余裕の笑みを浮かべた。
さぁてそれじゃあてつやにはどんなことしてもらおうかなぁ、楽しみ！
もうね、負ける気なんてまったくしないもんね。
「じゃあ軽くおつまみ用意しよーっと」
「あら、気が利くじゃないAちゃん。おいしいおつまみよろしくね！」
「たまにはあんたも手伝えや」
「本当に俺が台所入っていいのか？」
「あー…やっぱいいわ」
そんなワケで、私はちゃっちゃと何品かのおつまみを用意する。
ちなみにチーズの盛り合わせと適当サラダにチョリソー炒め。
それらをテーブルに置いてからワインを開けてグラスにそそぐ。
「はーいい匂ーい♡」
「なんかやはり高級な感じがするな」
「でも絶対格付けみたいに安いワインと一緒に出されたら分からないよね？」
「バカにすんな！…まぁ多分分かんねーだろうな」
そう言って笑い合って、カンパーイってグラスを合わせて一口飲んでみる。
「おいしー‼」
酸味は強め、だけどフルーティで奥の深いお味。
なんだかコクまで感じる！
「これ渋くねぇか？」
「今からそんなこと言って、私に勝つ気ある？」
「バカか、勝つ気しかねぇ」
どこからそんな自信が湧いてくるのか本当不思議。
まぁそれは置いといてせっかくのワインだもん、しっかり味わいましょう。
ってことで、私達はおつまみをつまみながらワインを楽しんだ(私だけかもだけど)
それから数時間後。
「てつや、大丈夫？」
ほらね、てつや撃沈。
赤い顔してテーブルに突っ伏しちゃってる。
「おーじぇーんじぇんらいじょーぶ！」
「いや、大丈夫じゃないでしょ？呂律回ってないじゃん」
だから言ったのに…
私はふぅって一息ついてからてつやの側まで行くと顔を覗き込む。
「私の勝ちね。ほらベッド行こうよ、ここで寝ちゃダメだよ！」
「…誰が勝ちだって⁉」
それまでテーブルと同化していたてつやが勢いよく起き上がったかと思ったら、目の前のグラスを手に取りワインを口に含んだ。
突然のそんな行動に呆気に取られている私を引き寄せると、てつやが私の唇をいきなり塞ぐ。
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かえで(プロフ) - 七海さん» ありがとうございます。ついざわくん絡みの話を書きたくなってしまいますw更新頑張ります！ (2018年4月25日 15時) (
レス) id: f1c141d7d3 (このIDを非表示/違反報告)
七海(プロフ) - ざわくんを想うヒロインの気持ちがいつも繊細でとても感情移入して読んでます。これからも更新楽しみにしてます。 (2018年4月24日 17時) (レス) id: ff325b6cef (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かえで
| 作成日時：2018年2月21日 12時
