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少し昔話をしよう、あれはそうジャミルとカリムが幼かった時のことだ。ジャミルはカリムに勝ちたかった。1番になりたかった。1番になりたいジャミルを救ったのは他でもない"彼"であった。
A「ジャミル私と遊ぼうか。」
ジャミル「え？」
A「何して遊びたい？」
ジャミル「えっと…なんでもいい？」
A「勿論。」
ジャミルと一緒に遊んでくれた、本気の勝負をして勝てたそれがなによりもジャミルは嬉しかった。
A「流石ジャミル。」
そう言って頭を撫でてくれるのだ。なにより嬉しかったジャミルはわがままを聞いてくれるのはAだけだと結果依存した。頭を撫でてくれる、褒めてくれる、ご褒美も沢山くれる、沢山甘やかしてくれる。正しく理想の兄そのものであった。もっと一緒にいてほしいもっともっと。でもそれは叶わなかった。あの人は追い出された異物として。ジャミルはアジーム家を恨んだ。あの人はなにも悪いことなんてしてないのに！と。
ジャミル「……Aさん…なんで…」
でも1番はなんで挨拶もなしに追い出されたのか。最後に1度だけでもいい会いたい叶わぬ夢を抱いて。
そして現在に至る。
A「そろそろ授業なんだけど。」
ジャミル「いやです。」
カリム「やだ！！」
A「困ったなぁ！！」
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作者名：黒白 | 作成日時：2023年1月27日 22時
