罰当たりです ページ13
A視点
『ゆりってさー、空気読めないよね』
はじめはとても小さなことだった。
『分かるー！ウチらが楽しく話してんのにわざわざ割って入ってきて』
ゆりと、スズちゃんと、わたし。幼稚園からの親友だった。
でも、
突然ゆりとクラスの間に壁ができた。
本当に突然で、わたしたちも最初は悪ふざけかと思った。
でもいつまでたってもゆりは冷めた視線を浴びたまま。
それどころかエスカレートしていった。
聞こえよがしな悪口にはじまり、無視、わたしとスズちゃんを抜いたクラスメイト全員が、ゆりをさけはじめた。
いわゆる、いじめというやつだ。
その中心にいたのが、野田ルリカさん。
こんなことって、本当にあるの？
こんな、非現実的な、それこそドラマに出てきそうな、
真っ暗な、どろどろした、体にまとわりつくようなことって、本当にあるの？
友達が、そんなどろどろした渦の中に巻き込まれているのに、わたしは怖くて何も出来なかった。
否、“何もしなかった”。
どうして？スズちゃんはこの状況がおかしいって訴えてるのに。
わたしは、ただみていることしかしなかった。
保身だ。自分にこの矛先が向かうのが怖かったんだ。
次はわたしか、って思うと、二人のそばにいることしかできなかった。
「私、死んだ方がいいのかもしれない」
ゆりはいつの間にか、そんなことを言うようになった。
ここまで友達を追いつめてしまったのは、わたしだ。
大好きな友達が、酷いことをされていても、わたしは怯えるだけ。結局自分がかわいい、汚い人間なんだ。
最低。たった二人の親友すら守ろうとしないで。
そのうち、ゆりは遠くの学校に転校していった。
ゆり、最後になんて言ったと思う？
「ごめんね。逃げちゃってごめんね」って言ったの。
なんでよ。助けてって、喚いてよ。
なんで、何もしてくれなかったのって、怒ってよ。
……わたし、何もしてないのに……。
それからだ。
スズちゃんも行方不明になって、わたしは本当に独りになった。
なんでわたしがいるのか、分かんなくなった。
なんでわたしが独りなのか、分かんなくなった。
……そっか、罰か。
何もしなかったわたしに、神様が罰をくださったのだ。
因果応報か。
ごめん。
わたしなんかがこの世界に来てごめん。
守れなくてごめん。
目を逸らしちゃってて、ごめん。
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我妻 凛生 - やっぱり、この作品神 花琉Ｖ||さんも神 光くんも神 (2020年12月17日 11時) (
レス) id: 2cf38c9a15 (このIDを非表示/違反報告)
花琉�� - お茶と夏さん» そ、そんな嬉しいです…！ありがとうございます！更新停止状態でほんとすみません…ありがとうございます…！ (2020年8月6日 16時) (レス) id: 6e5e2b8cef (このIDを非表示/違反報告)
お茶と夏 - ぎゃああああああ！！！其の一から一気読みさせていただきましたッめっちゃすごいです！！（語彙力）あれ、目から涙が… これからも無理せず頑張ってください！ひそかに応援させていただきます(^▽^)/ (2020年7月14日 18時) (レス) id: eaec31ac14 (このIDを非表示/違反報告)
花琉�� - さくらみるくさん» 待って、優しすぎて泣いた()お久しぶりです…！ずっと更新停止状態でごめんね、頑張るね…！ (2020年6月27日 13時) (レス) id: feeba1fe32 (このIDを非表示/違反報告)
さくらみるく - え、え、え、待っていつの間にか更新されてる？！お久しぶり、さくらです〜ヾ(＾v＾)k ついにエソラゴト編かぁ〜……更新、無理せず頑張ってね。私はいつでも花琉ちゃんの味方だよ〜。 (2020年6月20日 13時) (レス) id: cab58be921 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：花琉 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/a1129/
作成日時：2019年11月17日 22時
