憧れの渋谷CP -2-

待ち焦がれた ページ47

すばるside









どれだけ待っても、Aは現れへん。






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司会「…では、1位は今野さんということで…」






司会もしびれ切らして話進め出し、もう諦めかけた時…





ﾊﾞﾝｯ!!!


「…待って！！！」






会場全員が一斉に声のした方へ目を向ける。









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す「……………Aっ」









そこには、俺が待ち焦がれた愛おしい女の子の姿。


俺が選んだやつ着てるし…
真っ白なドレスのようなワンピースに身を包むAはほんまに天使みたいや。

突然この世界に舞い降りた天使。

会場のやつらもAがこのタイミングで現れたことはもちろん、あまりにもの可愛さにどよめいてる。








す「お前どこおってん」

マイクないから大声で話しかける。



そしたら、「寄り道してた」やって。

どんな嘘やねん。笑









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入口でずっと俺を見つめて動かんA。





そんなAに精一杯叫ぶ。




す「…なあ！俺、お前と出会った瞬間からお前しか見えてへんねんけど！お前以外ありえへんし…
俺は寄り道なんか絶対せえへんぞ！
やからお前も真っ直ぐ俺のとこ帰ってこいよ！
アホA！！」





「………………」









Aはなにも言わず
そのまま真っ直ぐ俺の方は歩いてくる。









そして、俺の前まで来て


「ただいま、すばるくん」


って。






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俺も


す「…おかえり。A」


そう返したら、嬉しそうに笑いよった。









会場のどよめきはいつの間にかなくなって、逆に静寂。みんな俺ら見てた。
そんなん気づかんくらいAしか見えてへんかった。まるでここには俺らしかおらんのちゃうかなって、錯覚すらしてた。









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司会「…ということで！優勝は坂本Aさんと渋谷すばるさんです！おめでとうございます！！」



司会が無理やり空気戻そうと仕切り出して、その声と共に吹奏楽部とかチアダンス部とか出てきて優勝者のお祝いみたいなんが始まった。

みんなもだんだん空気に飲まれて、さっきの騒がしさが戻ってくる。









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「ふふ、また文化祭でやらかしちゃったね」


す「ふはっ、ほんまに。笑」









そんな騒がしい中俺らは2人で笑いあった。







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