33話 涙 ページ35
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ミンスが姫様の羽織を被って駆け出した
すぐさまハクが姫様の手を引いて走る
姫様の背後にピタリと着いて後を追う
振り返るな
振り返れば、絶対動けなくなる
自分の事で必死で姫様が振り返るのを止められなかった
遠くで横たわるミンスを見てしまったんだろう
絶望に染まる顔を見て、深い怒りが芽生えた
スウォン、貴方の目的は何？
幼い時から貴方を一途に想い、慕っていた姫様をこんなにも哀しませて
貴方の下に付いても良いと言ったハクを此処まで絶望させて
…貴方を尊敬し、命を賭けても良いと思っていた私にこんなにも怒らせて…
何をしたいの？
『…姫様…どうか気を確かに』
ヨ「……」
『…姫様「エース、姫様の体力も限界だ。此処で休む」…分かった』
姫様がペタリと座り込む
その目は何処か虚ろで哀しげだった
ヨ「ミンスは…死んじゃったの…？私も…死ぬのかな？ハクも…エースも…スウォンに……殺されて…」
ハ「あんなクソッタレにやる命なんて持ち合わせてねェですよ」
『奇遇ね。私もよ』
ヨ「死なないでね……ハク…エース…。死んだら…許さない…から…」
姫様はそう言って、ゆっくり目を閉じ、眠りについた
姫様の涙を指で拭ってやった
『大事に…大事に育てられて…汚い事、辛い事。全部知らないこの真っ白な姫様には……耐えらないだろうね…』
ハ「…ああ」
『なんで…スウォンは…私…スウォンになら国も姫様も…任せられると思っていたのに……！』
ハ「……」
頭を抱えた
次から次へと言葉が出てきた
『どうして！？スウォンは昨日まで優しく、穏やかに笑っていたのに！なんでスウォンに殺されかけなきゃならないの！？』
ハ「…エース」
『何故彼奴を憎まなきゃいけないの！？憎みたくなんかない！とてもいい主人で、とてもいい友人だった！』
ハ「エース！」
『出会わなければ良かった！そしたら……躊躇なく攻め込んだのに……！』
ハ「エース！！落ち着け！」
ハッとして顔を上げた
苦しそうな顔をしたハクが私の目元を拭う
私…泣いて…たの？
ハクがギュッと私を抱き寄せた
ハ「泣きたいなら泣け。慰めなんて出来ねぇが、胸なら貸してやる」
なんて……不器用な慰めだろう
とても……暖かい
ハクの胸に顔を埋めて、声を殺して泣いた
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コロコロオムレツ - お久しぶりです。更新再開していこうとおもいます！ (2020年2月26日 18時) (
レス) id: cf7760df5c (このIDを非表示/違反報告)
蘇芳(プロフ) - 夢主ちゃんとハクとの絡みが好きです！更新お待ちしております。頑張ってください！ (2019年12月22日 0時) (レス) id: ec6c109e68 (このIDを非表示/違反報告)
コロコロオムレツ - こんなに沢山のコメント……！嬉しい限りです！ただ、受験勉強もあり、ペースは遅いと思います。けど！まだまだ続き書きますのでこれからもよろしくお願いします！！！ (2019年8月8日 0時) (レス) id: 1f0616d418 (このIDを非表示/違反報告)
Rex(プロフ) - 主人公とハクとの絡みがとっても大好きです！！是非とも完結まで書いて頂きたいと思いました！！更新を楽しみに待ってます(^^) (2019年8月7日 16時) (レス) id: 8ecca9012c (このIDを非表示/違反報告)
羽琉(プロフ) - 更新待ってます！！ (2019年6月21日 21時) (レス) id: d4a111688e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：コロコロオムレツ | 作成日時：2019年5月5日 16時
