ぶりっ子は今日を生きる。【呪術廻戦】

【夏油　傑】 ページ9

楽巖寺学長が帰り、歌姫が一回戦開始の号令をかけて交流会1日目がスタートした。


学長が悠仁を殺そうと企んでいる事は分かったが、まあそれでも予想の範囲内。

順調に進んでいた。









ボワッ!





『きゃっ♡ビックリしたぁ♡』









冥さんの札が全部燃えるまでは。





東京組が全部を同時にやったとは考えにくいし、何より冥さんのカラスが何も見ていないなんておかしい。








「天元様の結界が機能してないってこと？」









だって生徒達にしろその他術師にしろ、私や悟、冥さん達がいる今この場でこんなアホはしないだろう。



十中八九外部からの侵入。








「…あれ？ってことはA、今までずっと張ってたあのクソ迷惑な呪霊の前に問答無用で僕達を召喚する無意味な結界解いたの？？」






『そんなに褒めないでよぉ♡』





「貶されて喜ぶタイプかぁ…」



　


「久しぶりに天元様の結界に反応しない奴出てきて、やっとAの結界の出番になったのにな」






「A使えない〜」






『ふふ♡悟くんは好きな子虐めるタイプねぇ♡私はそういう人嫌いじゃないわぁ♡』






「はぁ〜？？？Aに好かれた所で別にって感じ？」






『まぁっ♡悟くんはタイプじゃないけどぉ♡』






「僕が振られた感じ？？はい許さん領域てん、」








最後の言葉を言うことなく悟は消えた。




否、落ちた。


例の黒靄に吸い込まれて。






…えぇ…？？(困惑)









「…A、何したの？」




『元気そうだったからぁ御実家に返してあげたのぉ♡』





「五条家に」





『今頃お家の池の中でクールダウンしてると思うわぁ♡』





「領域展開途中の男が池の中」





「五条が実家嫌いな事を知った上でのこの行動かよwwww」







ヒュンッ





「ッデ”メ”ェ”ッッッ！！！！」




『あらぁ♡お帰り悟くぅん♡水も滴るいい男じゃぁなぃ♡』









一瞬にして戻ってきたビショビショで藻を被った悟は夜蛾学長の拳で伸された。


…一応今非常事態だからね。







「…とりあえず、冥はここでエリア内の学せ、」





『私がしますよぉ？』





「…あ」









そういえば“A”が居たんだった。








昔に戻ったみたいに話してたけど、やっぱり私は現在を生きていてAが居ない10年間を生きたから忘れていた。




ここに生き返ったのはキチった“特級術師の木更津A”なんだ。

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