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シュウくんの受け入れを決めた次の日。
保育園へ挨拶に行った。
俺や大毅が、突然シュウくんの迎えに行っても受け渡してもらえるわけないからな。
ちょうどシュウくんが帰る時間に合わせて、大毅のお姉さんとお迎え。
シュウくんの担任らしい先生は、大人三人という迎えに少し驚いているみたいやった。
エプロンには“あきと”と名札が付けてある。
「シュウくん、お母さんお迎え来たで」
「はーい!」
さっきまで友達と遊んでいたからか、昨日よりもちょっとわんぱく気味なシュウくん。
大きく手を挙げると、荷物をまとめにロッカーへ向かっていった。
「いつもありがとうございます」
「いいえ!今日はシュウくん、転んでもうたお友達と一緒に折り紙をしました。外遊びがすごく好きやのに、その子を一人にしないようにってちゃんと思いやってあげれましたよ」
「そうなんですか!良かったです」
…で、この人たちは。
と言うやんわりとした視線を向けられる。
「はじめまして…ですよね?シュウくんのクラスを担当している桐山と申します」
「あ、いつもお世話になっております。シュウの叔父の重岡です。こっちは、同居人の神山です」
お姉さんが仕事の事情を説明しはじめる。
桐山さん、きっとええ人なんやろな。
眉を下げて頷く姿に好感が持てる。
「かしこまりました。それじゃあ、明日からは重岡さんか神山さんに引き渡しますね」
「よろしくお願いします」
話の途中で戻ってきたシュウくんが、まだ?と言うようにキョロキョロし始める。
「シュウ、帰ろうか。照史先生に挨拶して」
「あきとせんせ!さようなら!」
「はい、さようなら!」
シュウくんの屈託のない笑顔に少しだけ大毅の片鱗を見つける。
ふくふくしたほっぺたに浮かんだ笑窪。
「じゃあ、明日の朝イチで姉ちゃんのとこ行くから。シュウの荷造り頼める?」
「うん。あと合鍵、念のため渡しておく。何か足りないものあったら都度回収して」
「何その荷物に抜けある前提の対応!」
「しゃあないやろ、備えあれば憂いなしや」
テンポの良い会話を聞きながら、明日の流れをシュミレーションする。
朝、大毅が荷物を取りに行って、そのままお姉さんを新幹線の駅に送る。
シュウくんを送ったら大毅は出社するから、迎えは俺。
上がったら保育園に行く。よし、大丈夫。
「ともー!」
「へ、?」
「何でそんな後ろ歩いとるん?」
「あ、今行く!」
…大丈夫。
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ナナセ(プロフ) - りっつさん» コメントありがとうございます◎ ぜひ床を転げ回っても大丈夫なところ(?)で閲覧してください!笑 (2021年8月31日 11時) (レス) id: 4f931bc539 (このIDを非表示/違反報告)
りっつ(プロフ) - ああもうすでに好きすぎて涙出そう。ここ、飯屋ですが床を転げ回りたいです。 (2021年8月30日 12時) (レス) id: d038e49da9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ナナセ | 作成日時:2021年8月27日 11時