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#29 ページ29

「「「ごちそうさまでした!」」」

三人揃っての食卓は、食事も会話も盛りだくさん。

「あ、せや。シュウ、アイス食べる?」
「食べる!」

この間、スーパーに行った時に買ったアイス。
せっかくやから三人居る時がええかなぁって。
あんまりアイスたくさん与えて、特別感無くなるのも良くないし。(一日に二個食べることもある悪い大人)

「何味ー?」

大毅まで嬉しそうに声を上げるから、冷凍庫の中から取り出して味を紹介する。
いちご、もも、ぶどう、みかん、りんご。

「シュウみかん!」
「はい、どーぞ。座ってから開けるんやで」
「うん!」

オレンジ色したアイスキャンディーを受け取ると、シュウは嬉しそうにダイニングに戻っていく。

「大毅、いちご!」
「…はい」
「そんな冷たい反応せんでや〜」
「ふふ、ごめんて」

大毅のいちごと俺のりんごを取り出す。
あー、白ご飯のストック、減ってきたな。
しかも食パンの冷凍出てきたし。
冷凍庫、整理せなあかんなぁ。

「溶けちゃうよー」
「はいはい、すぐ戻るー」

慌てて冷凍庫を閉めて、大毅に手渡す。

「さんきゅ」
「んー」

待ちきれない顔をしたシュウにどうぞ、と促しいざアイス。

「おいし」
「そりゃ良かった」

酸っぱいのか冷たいのか、きゅ〜って口を窄めてシュウが笑う。
スマホを構えると、シュウの隣に座ってた大毅が同じ口をして、ツーショット。

「なー、今度アルカンシェルのシューアイス買ってきてや」
「そやな、そろそろ販売終了や」

シューアイスは夏季限定。
あれ食べないと夏って感じがせぇへんって大毅、毎年言うんよな。

「…最後か。今年の夏で」
「あー、自分で買う選択肢はないん?」
「いや、あるよ、あるけど…行ってええの?」
「来店拒否は基本ありませんよ」

可愛くないな、俺の言葉。

「シュウも、シュウアイス」
「んふふ、シュウはシュウでも、シュークリームのシューやで」

アイスが溶けて、ベタベタしてしまったシュウの手を拭いながら答える。

でも、来てなんてきっと言えないし。
もし一年後、会ったら俺は余計なこと言ってまうし。

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ナナセ(プロフ) - りっつさん» コメントありがとうございます◎ ぜひ床を転げ回っても大丈夫なところ(?)で閲覧してください!笑 (2021年8月31日 11時) (レス) id: 4f931bc539 (このIDを非表示/違反報告)
りっつ(プロフ) - ああもうすでに好きすぎて涙出そう。ここ、飯屋ですが床を転げ回りたいです。 (2021年8月30日 12時) (レス) id: d038e49da9 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ナナセ | 作成日時:2021年8月27日 11時

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